男振

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男振

  • 著者名:池波正太郎【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 新潮社(2016/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101156033

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内容説明

若くして頭髪が抜け落ちる奇病を主君の嗣子・千代之助に、侮蔑された17歳の源太郎は、乱暴をはたらき監禁される。別人の小太郎を名のって生きることを許されるが、実は主君の血筋をひいていたことから、お家騒動にまきこまれることになる。しかし、源太郎は、宿命的なコンプレックスを強力なエネルギーに変えて、市井の人として生きる道を拓いていく。清々しく爽やかな男の生涯。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

90
面白かったです。若くして頭髪が全て抜け落ちる奇病にかかったことで禿頭になってしまったことは、思春期の青年にしては辛いことだったでしょう。それでもコンプレックスをバネにして生きる姿に感動しました。乱暴を働いたり、お家騒動に巻き込まれたりと波瀾万丈な半生を送りながらも、一人前の男へと成長していく姿は爽快であり、感動すらおぼえました。葛藤しながら男として成長した先にある「男振」。コンプレックスだった禿頭も魅力にすら見えるいい男になっていました。心が晴れ晴れするいい作品です。2015/10/12

けやき

46
短編「つるつる」に御家騒動を絡めて長編化した作品。10代で頭の毛が抜けるという奇病にかかった源太郎。最終的には、恋が成就し、自分の好きな道に向かって生きることができてよかったのではないでしょうか。原田小平太の死は残念でなりませんが…。読後感のよい小説でした。2023/03/27

優希

42
再読です。やっぱり面白いですね。自分の奇病を侮辱したことで乱暴を働く源太郎。別人として生きることを許されますが、御家騒動に巻き込まれるのが皮肉ですね。コンプレックスをエネルギーに変えて市井に生きる道を選んだのは清々しかったです。2023/03/05

ken_sakura

34
遠く真田太平記を挫折して以来の池波正太郎。面白かった\( ˆoˆ )/17歳にして髪の毛が抜ける奇病に罹ってしまった筒井藩士堀源太郎の一代記。主人公に不幸な理不尽苦労が多いけど、超人としてでなく、努力と忍耐で道を開く。読み易く暖かい物語でした。2017/03/09

佐島楓

28
若いのにまげも結えぬほど禿げ上がった頭を持つ源太郎は、それゆえ物笑いの種にされてしまう。ある事件で堪忍袋の緒が切れてしまった源太郎の運命は・・・。今でも外見にコンプレックスを抱え、苦しむかたも少なくないと思うのですが、その普遍を書き、なおかつまっすぐに生きるにはどうすればよいのかを模索する源太郎の男振や良し! 池波さんは鬼平以外未読なのでほかの作品も読みたくなりました。清々しい小説です。2013/09/13

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