中公文庫<br> 増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち

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中公文庫
増補改訂版 追跡・アメリカの思想家たち

  • 著者名:会田弘継【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 中央公論新社(2016/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784122062733

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内容説明

ラッセル・カークから始まる、現代アメリカを形作ってきた思想家たちを訪ねる“旅”
。彼らの思索の中核には何があるのか。保守、リベラルといった概念の真の意味とは――。著者の精緻な読み解きが、アメリカ文化の複雑さと奥深さ、そしてパラドクスをも浮かび上がらせる。文庫化にあたり〈「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス〉を収録。

目次
プロローグ メコスタ村へ
第一章 戦後保守思想の源流――ラッセル・カーク
第二章 ネオコンの始祖――ノーマン・ポドレッツ
第三章 キリスト教原理主義――J・グレシャム・メイチェン
第四章 南部農本主義――リチャード・ウィーバー
第五章 ネオコンが利用した思想――レオ・シュトラウス
第六章 ジャーナリズムの思想と機能――H・L・メンケン
第七章 リベラリズム――ジョン・ロールズ
第八章 リバタリアン――ロバート・ノジック
第九章 共同体主義――ロバート・ニスベット
第十章 保守論壇の創設者――ウィリアム・バックリー
第十一章 「近代」への飽くなき執念――フランシス・フクヤマ
第十二章 「歴史の終わり」から「歴史の始まり」へ――フランシス・フクヤマ(続)第十三章 「トランプ現象」とラディカル・ポリティクス
エピローグ 戦後アメリカ思想史を貫いた漱石の『こころ』

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mark

29
本書は「思想は必ず実を結ぶ」という視点で、アメリカの形成過程や思想の変遷を追う。ラッセル・カークは、急進的変革ではなく過去との連続性を重視する保守主義を主張する。 しかし、現代のアメリカ政治には歴史を軽視する傾向があり、トランプ現象はその典型だ。彼の政権は低学歴層の支持を受け、伝統的な教養教育と距離を置いた政策を進めた。 アメリカの思想的伝統の行方を見極めることが重要であり、本書はその理解に貴重な示唆を与えてくれる。2025/03/16

ステビア

23
2種類のネオコン。第一世代は厳しい現実を見て転向した人々。第二世代は単なるタカ派。2021/12/02

BLACK無糖好き

14
戦後保守、リベラリズム、ネオコン、キリスト教原理主義、南部農本主義、リバタリアン他、それぞれのアメリカの思想家たちに焦点を当て思想の遍歴を辿る。単に保守・リベラルと言っても時代と共にその概念が変化してきた様子がうかがえる。又昨今のトランプ現象をアメリカ政治(思想)史の面から考察した章が本書の美味しい所。背景としての中産階級の経済的苦境。今のアメリカはヒトラー登場前のワイマール共和国に似ているとの「ニューヨークタイムズ」コラムニスト ロジャー・コーエンの指摘に思わず震撼。2016/09/03

しろくまZ

10
現代アメリカ思想史の中で、重要な地位を占める複数の思想家達をエッセイ風に紹介している。フランシス・フクヤマやジョン・ロールズは有名だが、聞いたことが無いような思想家も紹介されており、興味深かった。リチャード・ウィーバー(南部農本主義)やロバート・ニスベット(共同体主義)が紹介されている章は興味深く読んだ。もっと深く知りたいと思い彼等の思想書の邦訳を探したが、見つからなかったのは残念。2024/12/08

Hiroshi

9
ヨーロッパでは古い王権にしがみつくのが保守主義でありリベラリズム(自由主義者)と対立する。そこに社会主義者が現れ保守・自由vs社会を基調として時々は保守vs自由・社会となった。アメリカでは共和国なので自由主義が保守だ。それに対し大きな政府を求める者をリベラルという。社会主義は優勢ではない。自由主義の保守に対して近代に疑問をもつ保守が出てくる。ラッセル・カークだ。似たものにホッブス・ルソーの社会契約説により国家と個人がくっつくことで失われた中間の共同体の復活を主張するロバート・ニスベットの共同体主義がある。2024/03/28

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