内容説明
主流派、非主流派が激論を交わしたかつての自民党はもはやない。
田中政権以降すべての総理大臣にインタビューをするなど、
常に第一線のジャーナリストであり続けてきた田原総一朗。
議論なき政治はいったいどこへ向かうのか!?
その変質がもたらす危機に警鐘を鳴らす。
本書では自民党前史と言える吉田茂の自由党から、結党で何をめざしたのか、
岸信介の日米安保改定は何だったのか、自民党の原点を振り返る。
その後、池田勇人、佐藤栄作、田中角栄と続く高度経済成長の時代を経て、
冷戦の終結という歴史的なターニングポイントを迎え、迷走する自民党の足跡をたどる。
そうした時代の変遷をふまえたうえで、安倍晋三首相がいったい何をめざし、
日本をどう変えようとしているのかを浮き彫りにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おさむ
37
おどろおどろしい題名ですが、中身は田原さんの口述をまとめた自民党の歴史。各首相時代の政策や失敗、象徴となる出来事などがコンパクトにまとまっており、政治初心者の大学生などには最適の入門書かも。田原さん自ら嘆いておられるように、もともとの自民党は多種多様な人材がいて、自由闊達な議論が行われていたのに、今はその良さが失われてしまった所にすべての(安倍政権批判を含む)元凶があるのかもしれませんね。今必要なのは野党の結集よりも自民党の改革なのかもしれません。2017/01/20
なるうお
7
このジャンルは初めてだったが、年を取ることに政治への関心が高まってきたため読んでみた。分かり易く史実が説明されており、識者からのコメントも豊富に掲載されている。自民党初心者には良い本だと思います。2017/11/28
ガンジス川沐浴子
1
終戦直後から現在までの自民党、ほぼイコール日本の政治の概要。 小選挙区制に変わってから自民党には反主流派も非主流派もなくなり、安倍官邸の意見がストレートに通るようになってしまった。という部分はとても怖かった。 そもそもの党の目標が憲法改正だったり、あとけっこう早い段階で消費税の導入は考えられていたんだな、とか。 GHQが作ったものであっても、主権在民 基本的人権など日本を理想的な民主主義国家にしようとしている素晴らしい憲法 というのは同感です。2018/03/19
aki
1
コンパクトな戦後自民党史。岸信介はじめ、角栄、中曽根、竹下、海部、宮澤、橋本ら歴代の総理に直接インタビューしているのがすごい。田原自身が「歴史の生き証人」であり、「歴史の創造者」でもあった(なにしろ宮澤、橋本あたりは田原のインタビューが最後のひと押しになって内閣が倒れたからね)。やっぱり中曽根、小泉の「したたかさ」が特に印象に残る。中曽根の国鉄、電電公社、専売公社の民営化、小泉の郵政公社民営化は奇人(鬼神)・変人じゃなきゃ到底できなかったろうね。いやあ、ホントによくやってくれた。感謝。2017/02/04
ゴルフオヤジ
1
自民党を知ることでこれからの時代と方向を理解する意味で先輩から借りて読んだ。そういえば、最近は主流派とか反主流派と言わないというか言わせない自民党風土が生まれた。これも金権政治や腐敗、汚職の温床になる中選挙区制度が小選挙区に変わって逆にオール主流派になった。改憲もあり、中国や北朝鮮次第でさらに違う方向に向きかねない。終戦のこの時期に改めて読んでよかったですね。2016/08/15
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