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内容説明
2017年大河ドラマの主人公はリアル「もののけ姫」だった!戦国の世、なぜ女性が領主となったのか? なぜ近世期、彼女は忘れ去られたのか?母系社会から男性中心の徳川幕府へ。自然から都市民たちの文明へ。仏神の力を借りたカリスマから、異端視される存在へ――、遠州の山里を生きた直虎は、消えゆく中世的世界の象徴だった! 時代の転換期を生きた女城主の宿命を気鋭の研究者が描きだす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ビイーン
19
第二章の「もののけ姫」の世界と直虎を結び付ける著者の考察は少々無理がある。井伊直虎は大河ドラマの主人公だが、如何せん歴史上の人物ではなく、視聴者に訴える力が弱いのか視聴率が取れていないようだ。個人的は結構ハマっているので残念に思う。2017/09/18
kokada_jnet
17
未読です。これですか「講談社現代珍書」は。 2016/12/03
yamahiko
16
歴史書の体裁をとった小説のような印象を受けました。アジールや山の民に収斂させていく論の展開は、面白いけど、無理があるのではと思ってしまいました。ただ、家康以前の遠州を深く知りたいと思わせる一冊でした。2016/12/22
ふじ
15
日本史が赤点スレスレだったため、読むのに苦労しました。次期大河、井伊直虎についての新説考察本。直虎を中世から近代、山中から都市化、そして女系社会から男系社会へと移り変わる時期を生きたリーダーとして捉え直した一冊。曾祖父の時代から、周辺の大名や豪族との関係含めて語られた本作、なかなか直虎が出てこない!(笑)井伊家存続のピンチヒッター感がよく伝わりました。おかげで幅広く基礎知識プラスαがつきましたが、戦国時代の知識がある程度あるほうがより楽しめると思われます。ところで次回大河は女向け…?男でも盛り上がる?2016/11/14
さとうしん
12
第一章「直虎の生涯」と第二章「直虎の正体―「山の民」「女性」「悪党」」の二部構成だが、第一章まででやめておけば良かったのにと思う。第二章は著者の思い入れが上滑りしているというか、なぜ直虎の周辺を『もののけ姫』の世界観と重ね合わせなければいけないのかよくわからない。研究者というより、時代小説家が書いた評伝という印象を受けた。2016/11/19