内容説明
フランス文学って、知っているようで、実は知らない…読んでみたいけれど、どれから読んでいいかわからない…そんな方のための「フランス文学講座」。アラ・フィフ女性がいかに年下男と付き合うべきかを知りたいあなた。恋愛にとって「やってはいめないこと6か条」を学びたいあなた。だめんずに惹かれてしまうあなた。あなたも今日から文学の朋です。鹿島先生の講座へ、ようこそ!
※本書はNHK『テレビでフランス語』2013年4月号から2015年3月号にかけて連載したものをまとめたものです。
[内容]
第1章 17世紀~18世紀文学
『クレーヴの奥方』『マノン・レスコー』『カンディード あるいは最善説』『アドルフ』
第2章 19世紀文学
『赤と黒』『ペール・ゴリオ(ゴリオ爺さん)』『カルメン』『シルヴィー』『ボヴァリー夫人』『レ・ミゼラブル』
第3章 世紀末文学
『子ども』『ボヌール・デ・ダム百貨店』『さかしま』『ベラミ』『にんじん』
第4章 20世紀文学 I
『失われた時を求めて』『シェリ』『恐るべき子どもたち』
第5章 20世紀文学 II
『嘔吐』『異邦人』『プティ・プランス(星の王子さま)』『壁抜け男』『日々の泡』『消しゴム』
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seacalf
48
好き嫌いは別として大学時代の講義を思い出す。フラ語は2年間しか学ばず、今となっては原文を見てもちんぷんかんぷんな我が身が嘆かわしい。『カンディード』、『ベラミ』、『にんじん』、『壁抜け男』など未読でこれから読みたくなる作品が幾つか見つかって収穫あり。少々強引な部分もあるが、フランス文学は現代においても役に立つんだよと様々な切り口で解説、提案しているのはユニークで面白いし、ある程度納得。だけど、どんな本でも役に立たない作品はないよなーとへそ曲がりな自分は思ってしまう。とはいえ、良い入門書なのは間違いない。2017/09/07
ころこ
45
17世紀から現代(ロブ=グリエ)までを1著者1作品、全24作品の現代的な再解釈を行っています。まず、この並びが文学史になっています。次に、紹介されている作品の多くが未読ですが、読みたいと思っていた作品ばかりで興味を引きます。さらに、あらすじに続いて「講義」と「現在の視点」で各作品の例えば恋愛ものという単にストーリーだけではない魅力を引き出しています。未読の作品よりも、むしろ既読の作品に込められた意味を知るのに役立ちました。中でもサルトル『嘔吐』は目を引きます。ロカンタンは原VRである言葉から現実に入るオタ2021/11/10
藤月はな(灯れ松明の火)
36
『子供より本が大事と思いたい』という刺激的な題名のエッセーで古書愛を叫んだ作者におけるフランス文学案内書。紹介本の多くが既読でしたが、『シルヴィー』などの本にも出会えるきっかけにもなったし、「この本はそういう視点での読み方があったのね!」という驚きもあったので楽しかったです^^特に昔と現在で女性の捉え方が違う『ベラミ』はアラン・ドロン主演の『太陽がいっぱい』を何度も観続けて変わってきた印象と重なって興味深かったです。この本を読んだ後だと『マノン・レスコー』も『カルメン』も最初に読んだ時と見方が変わるかも。2016/09/12
nbhd
22
面白すぎた…まず、紹介されている本をこんなに読みたくなるブックガイドを、ぼくは他に知らない。鹿島さんの解説は「こう読まれるべきなのだ!」という硬派なトーンではなく、「こんな読み方もできるんだよね、おもしろくね?」ってかんじ。たとえば、サルトルの「嘔吐」における”マロニエの根”との遭遇は、『テレビやインターネットだけでAKB48を知って熱中していたオタク少年が秋葉原に出掛け、AKB48のだれかの素肌をじかに見てしまったがために大きなショックを受けるという反応に近い』と解説される。本は都合良く読めばよいのだね2021/11/16
ののまる
17
いまの日本現代社会と橋渡ししてもらったおかげで、読みたい気持ち倍増!「ドーダ理論」がオモロイ。2017/07/11
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