内容説明
ある山間の寒村に伝わる風習。この村では、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめ込んで弔う。くりぬかれた穴には白米を盛り、親族で食べわけるという。この事から、顔を抜かれた死者は【どんぶりさん】と呼ばれた──。 スマホにメッセージが届けば、もう逃れられない。【どんぶりさん】があなたの顔をくりぬきにやってくる。脳髄をかき回されるような恐怖を覚える、ノンストップホラー。第23回日本ホラー小説大賞【読者賞】受賞作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
347
最東対地さんの第23回日本ホラー小説大賞・読者賞を受賞したデビュー作ですね。著者は大阪の方との事で実話怪談とかいう制約はなく、えげつない話を徹底的に追及される姿勢だとお見受けしますね。読者賞を獲得された最大の理由はスマホを恐怖アイテムに選んだ事でしょうね。全9章の題名は全部人名という事はどういう意味か容易に推測されますね。ホラー小説というのは何よりも恐怖が身上で、その意味では十分に満足出来ましたね。栃木県の山奥にある鈍振(どんぶり)村に古くから伝わる風習で、死者は顔を神様に返す為に誰もが顔をくり抜かれる。2021/10/08
モルク
122
栃木県の山奥に伝わる葬儀の慣習。死者から顔をくり貫きその顔を地蔵に嵌め込む…。そして行方不明の人間が顔をくり貫かれた状態の死体で発見される事件が続く。ある雑誌にかかわる恐怖の連鎖。スマホへのメッセージとナビゲーションアプリが勝手に起動するともうそれから逃れることはできない。民族学、都市伝説と…期待は膨らむが次第に萎んでいく。文章のせいか。何か臨場感に欠け恐怖が遠のいていく。凝った表現をしないほうが恐怖を増したと思う。2018/10/24
りゅう☆
109
死後くり抜いた顔を地蔵にはめ込み、くり抜かれた顔に白米を盛る『夜葬』という儀式がある。ヴィンチ出版の最恐スポットナビ、スマホに届いた文字化けしたようなメッセージになぜか既読がつき、目的地が設定されたナビで何かが近寄って来る。そして次々と顔を抉られた死体が発見される。制作会社勤務の三緒と袋田、真相を追う刑事市原がこの事件の原因に辿り着くも…。ストーリーとしては怖くて面白い。次々とやってくる恐怖に慄くのに印象としてはちょっと薄い感じ?ラストの白い病人服の女や少年の登場って今までの事件の根本とズレてるような…?2018/08/25
Bugsy Malone
97
あの名作『リング』を彷彿とさせる連鎖ホラー。閉鎖的な土着信仰にスマホのナビという組み合わせが中々憎いです。一息入れる暇もない進行に焦れったいくらいのハラハラ感、そして不気味などんぶりさん。その上、人物描写もしっかりとしていて、とても良く出来ていると思いました。故に、も少し長くてもいいので村の過去などをもっと詳しく知りたかった。それでも大変面白かったです。2017/07/26
★Masako★
81
★★★+ 最東さん初読み♪ 栃木の寒村・鈍振村に古くから伝わる風習「夜葬」 これがなんともグロくて恐ろしい奇習! そして様々な場所で起こる連続殺人事件。被害者の顔は全てくり抜かれていた! スマホに届く奇妙なメッセージ、得体の知れないものに追いかけられる恐怖、伝染する呪い…。分かりずらいところや突っ込みどころは多々あったが、それでもゾクゾクしながら夢中になって読んだ。第23回ホラー小説大賞・読者賞受賞作。2019/10/30
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