内容説明
大人気アクション小説〈ニンジャスレイヤー〉原作者ブラッドレー・ボンド氏のアメリカン・オタク同人小説コレクションの中から、日本をテーマにした作品を厳選したアンソロジー! ノッペラボウを銃殺する表題作「ハーン・ザ・ラストハンター」をはじめ、SFサスペンスから、ソリッド・ゴア・ホラー、奇跡と感動のカルチャーギャップMMOモノまで、選りすぐりの9編を収録! イラストレーション担当は久正人氏!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
74
アメリカのオタク同人誌から選び抜かれた日本テーマの短編集。『ニンジャスレイヤー』は読んだことがないので、最初の方こそ気合いや英語の擬音など独特のノリに戸惑うものの、馴染んだ後には妖怪・SF・ホラー・ゲームと、アメリカンオタクの本気ぶりをたっぷり味わわせて貰いました。面白かったのはMMOゲーム世界の「ようこそ、ウィルヘルム!」。印象に残るのはサラリーマンの飲み会を舞台にしたちょっぴり沁みる「隅田川オレンジライト」と「隅田川ゲイシャナイト」かな。2018/05/05
HANA
67
ギミックを満載したブツダンを背負った妖怪ハンター、偉大なる力を持つセンパイ、宇宙にて豆腐を作り続ける工場、日本版グリーン・インフェルノ。アメリカの日本オタクが同人誌に発表した小説をまとめた、という体の一冊。文体はどれもニンジャスレイヤーなわけだが、収められている作品はしっとりとしたものやSF、ホラー、アクションと非常に幅広い。トンチキな日本観は共通しているわけであるけれども。シリーズ物の一篇を切り取る所とか、本書自体のメタな作りも面白いし。久々に外側から見た日本を、確信犯的な後書きと共に楽しむ事が出来た。2017/01/25
keroppi
46
日本のポップカルチャーが、アメリカで弾け飛ぶ!アイエエエエ…!センパイが、ゲイシャが、ヨウカイが、カイジュウが、…。しかも同人誌だって?いやー、このパワーを生み出した日本の文化ってのはなんでしょうね。この本の事、読友さんのレビューで知りました。2018/05/12
みや
32
読書会紹介本。7人のアマチュア作家が書いた『アメリカ産の日本作品』を収録する同人アンソロジー。翻訳が抜群に巧い。心の底から好きなことを楽しんで書いている作者たちの溌剌としたエネルギーを感じて微笑ましかった。ゲイシャやサムライだけではない日本『らしさ』が多くて嬉しい。特にMMORPGを描いた「ようこそ、ウィルヘルム!」は、現代の日本文化の取り入れ方が上手かった。宇宙にある豆腐工場というシュール設定と哀愁漂う展開がミスマッチで面白い「阿弥陀6」、人喰い村でツアー客が襲われる「ジゴク・プリフェクチュア」も好き。2017/03/28
北風
14
アイエエエ、ってなんなんだろう? アイヤー、とか? 悲鳴なのはわかるけど。外国人の他国への認識って、こういう感じなんでしょうね。日本人、というか、自分自身かなり間違っているとは気付かないし。それにしても、メアリー・スーって初めて聞いた。そんな呼称があったんだね!? 一番現代的にわかりやすかったのは、ウィルヘルムのエピソードかな。でも、結局なにが面白いって、日本に対するそのギャップなんだけど。2017/10/22