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内容説明
「五・七・五で詠む」「季語を入れる」「切れがある」等々の、俳句の約束事を明快に解説。この1冊で自在に詠める! 初心者から上級者まで必携の書。「朝日俳壇」、読売新聞「四季」等で人気の俳人による明快な俳句入門。凡百の入門書とは一線を画する、ユニークで有用性の高い内容です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かふ
13
こだわりの俳句道場という感じで初心者向きではない。芭蕉の例題が多く、芭蕉時代の俳句の考えを元にしている。それは近代俳句の写生というより音楽という感じ。最初に「切れ」の講釈も言葉の省略ではなく、間だという。カメラの切り替えのように考えていたが、間による場面変化なのだ。能のような。そのリズムが散文ではなく、韻文なのだ。俳諧が連歌から来ているのは、そうした場の音楽だった。その切れがあって、一物仕立てと二物衝動が出てくる。2021/06/22
松風
11
(一物仕立て、取り合わせに派生する)句切れについて特化して詳しい。が、これだけでは「入門」できないなぁ…。2014/07/16
y_nagaura
10
大和言葉は二音ないしは三音の単語を基礎とした言葉、一物仕立てと取り合わせの読み取り方、季語と季題の違いなど、俳句を読む(または詠む)うえで欠かせない見方が満載。芭蕉の句の魅力を中心に解説してくれるのも嬉しいポイント。 螺旋状の循環する時間認識に根ざす文芸観。太陽太陰暦と噛み合わない太陽暦と、歳時記のずれ。古来からの季節観を失いつつある現代日本。 言文一致運動により、話し言葉の暴走を食い止められなくなった。受容・選択・変容。無名という原則。一度きりということ。 俳句には、日本の美意識が凝縮されている。2018/10/27
てくてく
4
著者の俳句哲学みたいなものが綴られている。知っている俳句でも解釈が全く違うのだ(自分の解釈だと名句にはならない)ということや、類想が多くなってしまいがちな俳句という短い詩でどこまでオリジナリティを追求するのかという点が面白かった。2020/02/18
かがみ
3
俳句の「お約束」であるところの「定型」「切れ」「季語」を詳説する一冊。五・七・五からなる「定型」は二音と三音を基本とした大和言葉のリズムに由来し「切れ」は俳句に「間」をもたらし「季語」は俳句を宇宙のめぐりに組み入れるものである。そして季語と切れは車の両輪であり、季語は切れによって香り立ち、切れは季語を切る時にもっとも切れ味が良い。切れの生み出す「間」はノエマ的な無音ではなく、鑑賞者のノエシス的な作用としての「詩情」を生み出すメタノエシス的な「あいだ」として作用する。俳句は究極の「あいだ」の文学である。2024/08/29
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