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内容説明
子どもたちの「野生の思考」は、電子ゲームの世界にこそ息づいている――。大ヒット作「ポケットモンスター」の分析により、現代人の無意識と野生に迫ったゲーム批評の金字塔。新たな序文とともに新装復刊。
※本書は、2004年に新潮文庫として刊行された『ポケットの中の野生 ポケモンと子ども』を改題のうえ加筆修正し、新たな序文を収録したものが底本です。
また、電子書籍化にあたり、許諾等の理由からイラストの一部を掲載しておりません。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
287
本書はポケモンGOがリリースされたので、便乗して10年以上も昔に既に出版されていた本に加筆して出した一冊。まず前書きでこの説明を読んでガクッとした。幸いその元の本は読んでいなかったので読んではみたが、対象aとかもう少し分かりやすく説明が出来ないかなと思いながらも、非常に論理的に説明がされていてある意味面白かった。2017/01/10
澤水月
35
電子娼婦!!熱中する97年の子供達を考えないと未来の日本がわからないと予見ピタリ。レヴィ=ストロース、フロイトのエロスタナトス、五行説、贈与し合うポトラッチ(言及ないが見え張り合いでもある)は予想できた。しかしラカンで記号まみれになるとついていけなかった!だが面白い。97年一番素朴でアニメ前のポケで語り尽くすのは実はポケGOと同じ世界観根幹ですんなり読めた。当時と2003年の田尻智の言葉が非常に貴重。ポケットの中の野生という原題いいんだがなぁ。中沢さん16夏スマホかざし発奮、新ポケ論書く宣言!2016/10/25
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
30
野生の思考、生に向かう欲動エロス/死に向かう欲動タナトス、対象a、贈与論と人格の付着…「初代ポケモン世代」としてハマった身としては、のめり込んでいた当時の自分の言葉にできなかった衝動を、20年の時を超えて言語化されたような気分だった。と同時に、ポケモンの変遷を少し前まで共に辿ってきた身としては、これら以外の様々な要素が付加され続けた結果、より膨大な市場に成長していったことも実感している。ぜひ、今のポケモン市場(ポケモンGOも含めて)を改めて検分し解析してほしい。2017/05/05
しゅん
20
インベーダーゲームは人間の(意識の「ヘリ」から無意識が覗いて消えるという)本質的な様態をトレースしてるから大流行したという話が面白いし、インベーダー→RPG→ポケモンというゲーム史の作り方もきれい。精神分析と文化人類学の知見を利用したポケモン解読は間違いなく強引なのだけど、そこに一縷の真実があるという気持ちにさせるのが中沢新一の力だよなぁ。騙されるところから始まる本当がある。2018/08/30
白義
17
ポケモンGOを受けての復刊とはいえ、まさかそのポケモンGOに謎のポケモン「メルタン」登場サプライズという本書のさらに先を行く神話と野生の思考の活かし方をする企画が生まれたとは流石に予想外だっただろう。バグともどっきりとも判別のつかない無機質なポケモンが突如拡張現実を通して現実とのへりに現れたあの感覚。企画側が援用したのかもしれないが、あのときの世界的なざわざわ感こそ本書が分析する、ポケモン内に再現された野生の思考と混沌のコアであり、その発見者がプレーヤーであるということがそのコントロール体験のコアであろう2018/09/22
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