ユーロから始まる世界経済の大崩壊 格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

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ユーロから始まる世界経済の大崩壊 格差と混乱を生み出す通貨システムの破綻とその衝撃

  • ISBN:9784198642532

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内容説明

ノーベル賞経済学者が、ついにやってくるユーロ破綻を緊急警告! イギリスのEU離脱、ドイツ銀行の破綻危機、再燃するギリシャ問題など、くすぶっていた爆弾がいよいよ炸裂する。とくに2017年はフランス大統領選挙、ドイツ総選挙があり、欧州分裂とユーロ瓦解が一気に進む可能性も指摘されている。ユーロ危機の根本原因は何か。そしてこれから世界に何が起こるのか。解決の糸口はあるのか。わかりやすく解説する。日本への特別寄稿付き。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Francis

11
ノーベル経済学賞受賞者スティグリッツ教授の最新刊。今回も教授の冴えた分析が読める。大きな期待のもとに発足した欧州連合の共通通貨ユーロがなぜ失敗したか。これまでのIMFやアメリカ経済に対する分析と同様、市場原理主義者の主張する緊縮財政、硬直的な通貨政策、産業政策の不在に求め、ユーロをどのように改革すべきか、処方箋を示す。残念ながらこの処方箋を実行できる政治家が不在なのが悲しい。2016/11/16

yooou

8
☆☆☆☆★ユーロは壮大な社会実験の醜悪な大失敗事例として歴史にその名を刻むだろう。格差を拡大し搾取に暴走した連中はその墓に徴を刻んで後世に伝えるなどの努力が必要だと思う。本書は僕のような凡人では理解不能なもっともっと広範で徹底したユーロの謝った選択の数々が詳らかにされていく。2017/03/21

アーク

5
僕は経済学には全く明るくないので、本書の内容にはついていけないところもあった。ただ、出来る限りその内容を読み解くに、ユーロの構造そのものに問題があったっていうのは驚愕の事実だな。確かに一時期は日本円に対して300円ぐらいつけていた為替レートも100円近くまで下がっているし、その問題点は知ってはいたけれど、深掘りされた原因を知って目から鱗が落ちた。ユーロは緩やかな死を迎えつつあるけれど、その動向には目が離せないね。2016/12/22

河童

4
ギリシャ人があまり勤勉じゃないから借金がふえた。そんな報道が日本ではなされたと記憶しているが、実際はギリシャの財政破綻はユーロそのものが原因だったという。現に2015年にはプライマリーバランスが均衡するまで頑張ったらしい。すごい努力です。輸出・輸入という経済活動がありながら為替政策や金利政策をとり得ないとなると、貿易収支はコントロールできやしないですね。イギリスのユーロ離脱の影響で今後のギリシャはどうなっていくのか?そもそも単一通貨制度を今後も維持できるのか?今後の動向を見ていきたいです。2016/12/05

Kentaro

3
ダイジェスト版からの感想 アメリカ合衆国では50の州すべてがドルを共有しているのに、なぜユーロ圏の19の国ではうまくいかないのか? アメリカ国内では、三つの重要な調整メカニズムが、単一通貨制度の機能を可能としている。第一には、一つの言語で同じ国民というアイデンティティを持ち、壁がないこと。第二には、財政支援が50州の国全体で一部の州の財政危機を支援できるが、EUは個々の国単独の支援しか出来ない。第三には、金融システムの違いがある。EUでは国毎の脆弱な銀行があると景気の足を引っ張り悪循環を産み出してしまう。2018/03/20

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