内容説明
空の様子からピタリと天気を予測するお母さん、自転車を乗り回す盲目のピアニスト、誤って洗剤が入った粉ミルクを拒否した生後2カ月の赤ちゃん……。五感の不思議と力を豊富なエピソードや科学的知見から説き明かし、自分の五感の用い方を知るチェックリスト、五感を磨くトレーニングや日常生活上の工夫など、五感をより生き生きと働かせるための具体的な取り組みを多数紹介する。五感を通じて新しい自分、他者、世界と出会う旅へ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかこ
8
たまたま手にとった本が、10年ほど前に何度かお話したことがあったグラバア先生の本!事務話だけだったので先生の研究についてはふれたことがなく、まさか今私の学びたいことがここにあったなんて衝撃な再会(本と)であった。五感体験を表す日本語の豊かさ、単なる比喩的表現ではなく、確かに経験された感覚体験を表現している。(例:匂い立つ美しさ、香りを聞くなど)日本人は、虫の音や竹林を渡る風の音などの自然音を、欧米人と違って言語脳である左脳で処理している。自然音を言葉でとらえていることであり、自然が語りかけてくると言える。2020/01/25
りえこ
7
五感にとても注目していて興味があり、生活の中で失われてきていることに気付いていて、もっと五感を生かす方法はないかと考えていたのでとても面白く読みました。今まで色々なところで経験したり知ってきた事が色々書かれていて(フェルデンクライスやアレクサンダーテクニークや色々)つながっているんだなと思いました。2021/08/07
Datt
2
★★★★☆ 冒頭から,五感を鍛えることが他者を理解するなどコミュニケーション向上につながると説いているのが特徴。自分が五感のどれを多く使っているのかをチェックするワークシート,五感それぞれの特徴説明,豊富な実例など,内容が濃い。スケッチや宗教音楽,俳句など,今まで関心のなかったものへの好奇心もわき,読んでいてわくわくした。2014/06/28
ダンゴ☆ルッチ
1
ずい分と五感をおろそかにしてきているなと感じた。「目で見えることがすべて」みたいな感じになっていたようだ。少しずつでもいいからとにかく五感を意識すること。「嗅覚」「触覚」「聴覚」を特に意識してみる。「風」を感じてみるのも良いなと思った。2022/11/18