内容説明
「リクナビ」「SUUMO」「ホットペッパービューティー」――。各ジャンルで国内最大規模の利用者を抱えるこうしたネットサービスを、いくつも手掛けるリクルート。実はそのほぼすべてを、同社が自前で設計・開発・運用していることはあまり知られていない。
これまでの同社のイメージは、「R25」「ホットペッパー」「じゃらん」「カーセンサー」といった情報誌を次々生み出してきた企画力や、顧客企業に切り込んでいく営業部隊の強さ。それは今も昔も変わらない。
ただ、大胆な戦略転換によって、日本随一のテクノロジー企業へと変貌を遂げたのが現在のリクルートの正しい姿だ。
では、新生リクルートの強さの源泉はどこにあるのか。グループのIT施策全般を担うリクルートテクノロジーズで、司令塔として采配を振るい続けたCTO(最高技術責任者)が、その全貌を明らかにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T2y@
12
テクノロジー企業としてのリクルートは、550人の社員によってドライブしている。“自ら手を動かし、各論を押さえる” 大きな発見は無かったが、海外の現地開発会社への武者修行制度など、『自らで機会を創出し、その機会によって成長せよ』のリクルートイズムはここにも。2016/11/06
Yuichi Yamasaki
5
随所まで把握していく真逆アプローチで机上の空論になることなくシステムができる。とにかく新人から修羅場をくぐる。ベルリンへの武者修行。そしてベトナムでのオフショア。オフショアとは国内と国外の人件費価格差を利用したコスト削減の手段。ウォーターフォール型とアジャイル型、どちらの開発スキームを採用すべきか。営業フロント向きのアジャイル型と内部システム向きのウォーターフォール型ハイブリットでの調整。そして社会を意識したワクワクドキドキした取り組み。時間はかかるが、負けてられん。2016/11/15
やまと
1
リクルートが提供するネットサービスは、リクルートテクノロジーズがすべて自前で設計開発運用を行っているというから驚異的。圧倒的・当事者・意識(ATI)を社内哲学とし、若手社員にも浸透させているのが元気の秘訣のように感じた。筆者はCTOとして、エンジニアが夢見て日々生き生きと働ける環境と整えようとしており、地道な取り組みと熱い思いが、本書から伝わってくる。著書の中には社内の事務所の写真があったが、先進的な社内の職場環境の様子が見て取れる。各論を大切に、海外で若手を育て、社内組織の最適化を図る点も参考になった。2016/12/16
Akitoshi Maekawa
0
総論と各論の話、ベトナムオフショアの彼の話などは面白く読んだけど、全体的に少し浅い(書き切れていない)印象を受けた。中にいた身からするとそんなものか。自分が経験しないと絵は描けない、というのは今本当に実感している。2017/08/27
ireadertj
0
総論と各論を大事にするところはすごく共感できる。やはり、各論を知った上での総論なんだよな。とは言っても、現状、各論がかなりを深さを持っているから捉えるのが難し。 それらも踏まえて、日々進化か。2016/12/30