新潮選書<br> 日本語の謎を解く―最新言語学Q&A―

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新潮選書
日本語の謎を解く―最新言語学Q&A―

  • 著者名:橋本陽介【著】
  • 価格 ¥1,144(本体¥1,040)
  • 新潮社(2016/10発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 300pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106037849

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内容説明

「は」と「が」はどう違うのか。「氷」は「こおり」なのに、なぜ「道路」は「どおろ」ではないのか。「うれしいだ」とは言えないのに、「うれしいです」と言えるのはなぜか。「穴を掘る」という表現はおかしいのではないか。……素朴な疑問に、最新の言語学で答えます。日本語の起源から語彙・文法・表現まで、73の意外な事実。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

92
学校で教える文法はなぜ面白くないか。本書を読むとその理由が少し見えてくる。一言でいえば「詰め込みすぎ+説明不足」だろう。時間をかけて考えながら学べば面白くなるはずなのだ。例えば濁音と半濁音の存在理由や、連濁という現象が起きる理由、また、五十音図の「あかさたなはま」までの配列順序からハ行音が昔(五十音図ができた頃)はファ行音だったと説明するくだり等、目からウロコが落ちる思いだった。「食べなさそうだ」(さ入れ言葉)が誤用である理由も、こんな風に丁寧に説明されると納得できる。文法はもっと楽しく学べるはずなのだ。2018/01/17

へくとぱすかる

72
なぜハ行だけ半濁音があるのか、という素朴な疑問への答えは単純だが、後半、文法の謎解きは、言葉の深層に分け入って考えさせられる事柄が多くなった。より詳しく知りたいのなら専門書の議論に任せるほかないが、語学の話題がしだいに哲学に近くなっていくので、知的にスリリングな経験が味わえる。思考が言葉で表されるのではなく、言葉が思考を枠づける。なるほど。2019/02/21

AICHAN

37
図書館本。中国語、フランス語、スペイン語、ドイツ語、ロシア語、朝鮮語の6ヵ国語をほぼ独学で習得した著者が、自分の生徒である高校生が示した日本語に対する疑問に答える形で日本語の謎を解き明かす。日本語の起源、日本語音声の謎、「は」と「が」の違い、主語の謎等について縦横無尽に綴る。日本語学者の本はずいぶん読んだがわかりにくい説明が多かった。それに対しこの本は、高校生の問いに答える形で書かれているせいか実に平易で、しかも説得力があった。不明なことについては正直に「わからない」と書いているのには好感が持てた。2017/02/24

樋口佳之

34
言語の変化は、複雑すぎる場合には単純になっていきますし、逆に単純になりすぎれば複雑になっていきます。一方向に発展するものでも衰退するものでもなく、循環的に変化するもの/単純になっていく例はあれこれ思い付くけど、複雑になっていく例がぱっと思いつかない。大丈夫でしょうか?/日本では戸籍も本来は漢字だけが登録されていて、読み方は登録されていません。これも、漢字本位主義の現れ/これはなるほど。2019/04/14

tamami

26
現役の高校の先生が、国語教室の中で生徒から出された多くの疑問について、日本語の起源や音声、語彙、書き言葉と話し言葉、「は」と「が」の違い等々の十章に分けて、明快に回答。これまで何となく分かったつもりになっていた文法上の疑問や和語と漢語また口語と文語の関係など、日本語使用の現場から豊富な具体例を引いて、非常に丁寧に解説されている。中学高校で習う「文法」が、日常の言語生活にも大いに意味を持っていることを実感するとともに、思いもしなかったたくさんの日本語トリビアにも出会うことができ、楽しい読書となった。2020/05/20

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