君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

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君とまた、あの場所へ―シリア難民の明日―

  • 著者名:安田菜津紀【著】
  • 価格 ¥1,408(本体¥1,280)
  • 新潮社(2016/10発売)
  • ポイント 12pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784103500315

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内容説明

一瞬にして家族を、生活を、故郷を奪われた人々――残酷な映像ばかりが注目される中、その陰に隠れて見過ごされている難民たち一人一人の“今”にフォーカス。彼らの「置き去りにされた悲しみ」に寄り添い、小さな声に耳を澄ましながら、明日への希望を託してシャッターを切り続ける若き女性フォトジャーナリストの渾身のルポ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

110
シリア難民の現状について報告するルポルタージュ。内戦によって、家族が死傷したり、離れ離れになる辛さが伝わってくる。一番傷つけられるのは、小さな子供たちで、体だけではなく心にも傷を負って、無表情のままでベットに横たわる少年の話には胸が痛んだ。著者の知り合いの少年の言葉、「僕たちはチェスの駒なんだよ」が痛々しい。シリア内戦を引き起こした欧米の指導者たちは、一般人の命をこれほど軽んじているのだ。それでもここに収められた子供たちの笑顔の写真は素晴らしい。愚かな政治家たちも、子供たちの命の輝きは消せない。2016/09/03

ちえ

29
自国が内戦状態になってほしいと願う人はいない、難民になりたくてなる人はいない。難民キャンプで生活し続ける人たち、内戦で受けた怪我の治療のために家族で一人残った子供と別々に生活せざるを得ない人など。取材を続けながら無力感、やるせなさを感じる、葛藤する著者の気持ちがすごく伝わる。「支援の現場は役割分担で一人一人その役割は違う、それぞれができることを少しずつ持ち寄りあうこと」読み終わり、今自分にできることなんか無いように感るるけど、そんな気持ちをここに書き込むことが、私にできる小さなことなのかも。思いを込めて。2018/08/23

千穂

26
表紙の子どもたちの笑顔が清々しい。国籍にとらわれず生きる子どもたちの未来が明るいものであって欲しい。若きフォトジャーナリストの見た中東を描いた一冊。シリアの自然の美しさに目を奪われました。平和な日常を生きていた人がある日難民にならざるを得ない理不尽さがヒシヒシと伝わってきました。2017/03/04

香菜子(かなこ・Kanako)

22
君とまた、あの場所へ: シリア難民の明日。安田菜津紀先生の著書。安田菜津紀先生の写真は心に響く。安田菜津紀先生のような知的で行動力もあって自己主張もしっかりとできる女性は素敵で憧れます。2018/07/29

スー

19
66泣いた、綺麗事が通用しない現実をまざまざと思い知らされました。ヨルダンにある難民キャンプや負傷した人達を収容する施設を訪れふれあって取材した本です。命がらがら逃げてたどり着いた難民キャンプの環境は苛酷で殺される心配が無いだけでそれ以外は何もない状況で、中には負傷した人だけ入国を許され家族と離れ離れでの生活を強いられている。難民を助けたいけど大量の難民を受け入れられるか?と問われればやはり難しいと思う。難民達の苛立ちも分かるしヨルダン人達の嫌がらせをする事も理解できる。とても複雑な心境になりました。2019/04/27

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