内容説明
日本の葬儀代は世界一。葬式や墓に何百万円もかける必要が本当にあるのか。遺族が散骨を行う「マイ自然葬」、そして葬儀をせず遺骨すら受け取らず、墓も作らない「0葬」へと時代は確実に進んでいる。超高齢化が進み、死者を葬り、弔うことへの意識は昔と大きく変化してきた。もはや死後、遺体を適切に処理するだけで十分なのだ。遺族へ迷惑をかけない逝き方に悩むあなたに必読の「終活」入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
犬養三千代
8
墓無い人生でいいなと思う。自然葬にしろ誰かの手を借りないといけない。ならば、なるべくわずらわせることが無いようにと考える。2022/11/04
イワハシ
4
オウム騒動に巻き込まれて失職した宗教学者だが、開き直って文筆業に専念、多数の著書が出ている。主題は興味深いし、内容も悪くない、だが、申し訳ないが読みにくい。2024/10/27
金平糖
3
B。2019/03/04
バーベナ
2
弔いの歴史をほんの100年ほど遡るだけで、葬儀の在り方の矛盾点に気が付くことができる。0葬は決して死者を蔑ろにしているわけではなく、罪悪感に縛られず、敬虔に弔う方法の一つだと思う。私は以前、火葬場で「骨上げはしない」と伝えて実際しなかった。親族同意の上で。しかし、それから20年後、ロッカー式納骨堂の墓じまいをしたら、骨がほんの少し入った骨壺が安置されていることが発覚。結局、永代供養で納骨することに。骨壺代がパックに入っていたので、業者さんが良かれと思って?やったのだと思うけれど。本当に0葬させて欲しい。2023/07/20
lily
2
荼毘に付した後、遺骨を受け取らずに済ませる0葬。都会への移住に伴う墓の経済的負担と相まって、利用が増加している。「大往生を遂げた人は、遺体処理で十分」と著者は言う。宗教が縁遠くなった現代人にとって、世間体さえ気にしなければ十分な選択肢の一つになりうるのだろう。①戒名は日本だけ。部落出身者には差別戒名があった。②血と毒を出して浄化する「瀉血」が中世行われていた。③南都六宗は墓を作らない。作るのは浄土教以降。④位牌は祖先崇拝を行う儒教の影響。2017/07/13