内容説明
日々の暮らしの中に生まれる小さな奇跡、ささやかな工夫や知恵を分かち合い、暮らしを豊かに、美しくするための役立ちを発信し続けている著者。小学生の時に母と作ったおにぎりの思い出や、父のこと、座右の本、友だちの作り方やお金のことまで。“正直、親切、笑顔、今日もていねいに”を信条にしている著者が、「暮しの手帖」編集長時代に思ったこと、感じたことを素直に綴ったエッセイ集。
目次
第一章 こんにちはさようなら
第二章 いつもありがとう
文庫版 あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ユメ
56
日々ついタスクを詰め込む方向に走りがちな私にとって、松浦さんのエッセイは、それこそ一杯のお茶のような、心をほっと引き止めてくれる効果があるなと思った。この本には、暮らしに直接取り入れられるような教えもあり、心の有り様について考え直すヒントもある。「良いものとは、必ずささやかである」という一文があり、我が意を得たりと嬉しくなった。「ささやか」は私にとって褒め言葉である。何かモノを、使い込めば使い込むほど、それは日常に馴染んで「ささやか」になっていくのだと思う。ささやかで、ていねいな暮らしがしたい。2016/01/28
meg
33
松浦弥太郎さんの本には優しさと厳しさと喜びに満ちていて、まさに読みながら生きる。2025/03/03
橘
23
松浦弥太郎さんの文章にはいつも心を正されます。今回も、松浦さんの真っ直ぐな姿勢や考え方に、少しずつでもこうありたいと思わされました。人との付き合い方、仕事に対する思い。いつまでも、考えたり感じたりすることをやめないでいたいと思います。何度でも開きたい一冊に、この本もなりました。2016/01/21
Eee
22
知り合いからの紹介で読みました!弥太郎さんの日々を綴ったエッセイです。雑誌のあり方や失敗との関わり方、前よりも後ろを大切に、あたりまえのことなど、弥太郎さんが思い、考えたことが連なっています。あたりまえのなことをあたりまえにこなす難しさと大切さ。日々を丁寧に過ごすこと。健康管理をきちんとすること。どれもあたりまえで、誰にでもできること。しかし、私たちのどれくらいの割合の人ができているのでしょうか?読むと日々を大切に丁寧に過ごそうと思える1冊でした。2016/06/05
橘
21
再読でも、背筋がぴんとしました。犬のジョンの思い出はとてもあたたかくて素敵なエピソードでした。切なくなりました。花森安治さんの「二十八年の日日を痛恨する歌」は、この8月に読めて良かったです。今の暮らしやこれからについて、改めてきちんと考えようと思いました。「知る」と「考える」のバランスをとりながら、しっかりと自分も見つめていきます。2018/08/04