内容説明
【第23回すばる文学賞受賞作】ハワイの大学に留学していた咲と裕美子は卒業旅行にタイを訪れた。咲は自分のルーツにつながる少数民族の村に伝わるブランコ=プレンカを探すために。裕美子はある思いを抱いて。北部の町・チェンライで山岳民族アカ族の青年とその妹と出会ったことから、二人の旅は変わり始める。それぞれの交錯する物語は、やがて思いもかけない結末を迎えることに……。
目次
彼女のプレンカ
八月のベーダ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岡本匠
7
中上紀は2冊目。1冊目が紀行本の「アジア熱」だったので小説を読むのは初めてとなる。二編の中編小説からならこの本は東南アジアが舞台となっている。具体的にはタイとミャンマー。「アジア熱」とリンクする部分もあり、面白く読めた。2017/05/05
N田
5
昭和くさい、ブンガクくさい。そこがいいところなのかも、とも思うが、一般受けして売れるような好感度エンディングにしたとしても、あまり中身は変わらないように思う。 「八月のベーダ」のほうが、個々のストーリーパーツの集約がちゃんと出来ていて良い。 「彼女のプレンカ」はぐだぐだ。2015/09/24
はらぺこ
4
『彼女のプレンカ』と『八月のベーダ』、両方共よく分からなかった。2023/10/20
ミナコ@灯れ松明の火
3
つい先月旅した街が舞台なだけに特別な思いを抱いて読めた。自らのルーツを求めてアカ族の村がある北部タイを旅する主人公。出会ったアカ族の兄妹と交わっているようで、交わっていない。もちろん旅の同行者とも関わっていない。最後の最後で他社との境界線を飛び越えようとした主人公の思いが、決してハッピーな終わり方ではないにもかかわらず優しく胸に響いた。2010/03/04
Carlos
2
結局皆どうなったのか、後味の残る終わり方だな。2013/05/06
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