集英社文庫<br> 田中角栄回想録

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集英社文庫
田中角栄回想録

  • 著者名:早坂茂三【著】
  • 価格 ¥693(本体¥630)
  • 集英社(2016/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784087454796

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内容説明

スローガンは「決断と実行」。戦後の一時代を築き、いまも人々の記憶に残る田中角栄。日中国交回復と日本列島改造論を掲げて政界の頂点に立ち、ロッキード事件を経てからもその影響力を失わなかった。28歳での代議士初当選から法廷闘争の最中、病に倒れるまでに語られた思いや本音を、腹心の秘書であった著者が肉声を交えて紹介。不世出の天才政治家の素顔を浮き彫りにする超一級ノンフィクション。

目次

まえがき
序章 ひとつの時代のはじまり、そして、終わり
第一章 青年代議士・田中角栄がみた戦後デモクラシー
第二章 池田・佐藤政権の屋台骨を支えつづけた十年
第三章 「列島改造」は田中政治のライトモチーフ
第四章 教育、職業、宗教についての見方、考え方
第五章 貿易自由化、経済自由化の本質
第六章 決断と実行 田中内閣波乱のスタート
第七章 日ソ外交史に残る田中・ブレジネフ会談
第八章 政治家の評価、官僚の評価、政党の評価
第九章 自民党最大派閥田中派の役割と実績
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

異世界西郷さん

13
田中角栄の元秘書が角栄の政治信条・生き様を記した一冊。この本を読み終えて思ったのは、「角栄が現役の時代に生まれたかった」ということでした。文章の端々から滲み出る角栄の行動力や懐の深さ。この圧倒的な人間力に魅力を感じます。この手の本を読む度に思いますが、当時を知る人が段々といなくなり物事が過去から歴史になっていく様は何となく寂寥感を禁じ得ません。ただ、それが第三者による角栄の再評価に繋がっていくというのはなんだか複雑な気分です。田中角栄の真価はいかほどか。その結論が出るのはもう少し時間がかかりそうですね。2016/10/04

ずんず

2
田中角栄氏の考えがよくわかる。YouTubeで肉声を聞いてから読むと、ご本人が語っているように読めるかも。言語化が非常に上手で、読んでいるだけでも考えが伝わっている気がする。もし自分が氏の仕事に何か関わっていたら、「やらなきゃ」と思える程乗せられてしまうだろう。それだけイメージを言語化して伝えるのがうまいのだ。勉強熱心だったようだが、知識だけでは達成できない偉業が多い。ノンバーバルについても氏から学びたいものだ。2020/02/09

こけ

2
田中角栄の人となりが存分に伝わる1冊。彼の輝かしい業績を支えた観察眼、繊細さと放埒さを兼ね備えた性格、そして人並外れた勉強量と努力に裏打ちされた問題意識、その解決に向けた持論が読み取れた。決断、実行することはなかなか難しいが、それを可能にするものとは何か、その真髄に触れられた。私が目標とする、自らの人生哲学を持つということをこれでもかと実現している姿に驚いた。2016/10/28

croydon

2
田中角栄の元秘書・早坂茂三(故人)が、角栄の語り口を再現しつつ、その人物について回想した1冊。本書には、角栄は中卒からの叩きあげだが教育を大切にしたというくだりがある。学園紛争で大学が機能停止に陥っていた時、本当に学びたい学生、それを仕送りで支えている親の立場に立ち、自民党ですら及び腰だった大学の管理法案を通して正常化を実現する。一方、大学で「将校」ばかりつくってどうする、「下士官」も社会に必要でありそのための職業教育も必要だと語る。角栄は学歴コンプレックスとは無縁の人であったように思える。 2016/09/05

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