小学館新書<br> 草食系のための対米自立論(小学館新書)

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小学館新書
草食系のための対米自立論(小学館新書)

  • 著者名:古谷経衡【著】
  • 価格 ¥858(本体¥780)
  • 小学館(2016/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784098252688

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内容説明

今、見えてきた日米関係「終わりの始まり」。

戦後、アメリカに追随するばかりだった政治的「草食系」の日本人。しかし、北朝鮮に対する「テロ支援国家指定」解除や福島原発事故の「トモダチ作戦」で暴かれた真実は、「アメリカはいざという時、本当に助けてくれるのか」という疑問を生じさせ、日本人に“対米自立意識”が芽生え始めた。
この意識は大ヒットしている映画『シン・ゴジラ』にも読み取れる。

気鋭の論客が、近年の日米関係を政治や文化の面から検証。
「アメリカは同じ価値観を持つ同盟国」という幻想を一刀両断にする。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

16
トランプ大統領出現直前に出された本。正直、著者の立ち位置がよく分からない本だった。内容は至ってシンプルで、アメリカは日本を本気で守る気なんかないから、自分で何とかしようという主張。それを3.11と、その「再現」としての『シン・ゴジラ』あたりから説き起こすが、『シン・ゴジラ』についてはあまりに表層的で加藤典洋の方がずっと深い。「おわりに」を読むと核武装を含む自衛論とも思えるが、本書でそれが展開されているわけでもない。面白いところもあることはあるが、全体に内容が薄く、認識もあまり深くない今ひとつな本と思う。2017/09/24

九曜紋

8
米国にとっての9.11がそうであったように、3.11は日本人の既成概念の根本的変容を迫る出来事であった。平時においては「米国が守ってくれる」という根拠無き確信を懐きながら、原発被災による究極の危機にあって米軍は自らの安全のために逃げたのであり、国家存亡の危機を回避したのは消防士、自衛隊員など日本人であった。「自分たちのことは自分で守る」このことを認めたくない対米依存派がいることを著者は嘆く。トランプ大統領誕生は世間の大方の見立てとは逆に対米自立の好機としなければならないとも。34歳の若き論客の舌鋒は鋭い。2016/12/02

犬養三千代

6
トランプが大統領になる直前に出された一冊。そのトランプの主張「自分のくには自分で守れよ」に対する日本国内の左右陣営の混乱も描く。リベラルは反米「普天間基地から出ていけ」保守派は「行かないで〜」 フクシマの3·11の時に米軍は逃げた!?当然じゃん。日本の守りを日本だけでする。当たり前のこと。さて、20万自衛隊員だけでは無理筋だと思う。左右の方々は「徴兵制」も視野に入れてるのかなぁ???2019/12/31

caniTSUYO

2
戦後アメリカの傘の下、自国の態度表明をしてこなかった日本と日本人を政治的「草食系」と冠して、そんな日本と日本人が3.11(とトランプ政権樹立)を契機に、独り立ちしようとする機微を描写した至極真っ当な対米自立論。 戦後復興に置ける日本の親米の歴史や政治的自立をあえてしない構造、トランプへの右派左派の戸惑い、3.11以降のレーガン保守の無効性とそれによる戸惑い…実にわかりやすい。 主張としては古森義久の「自明の摂理」というワードに依拠してて重武装中立なのだと思うが主張としてのオリジナリティも欲しかったかな。2018/09/08

みじんこ

2
左派の人々のようにただ単に米軍は出ていけといった議論ではなく、日本のことは日本人が決め、危機にも当然日本人が対応せねばならい、という「自明の摂理」について3.11の事例などを例に述べる。親米保守には耳が痛いと感じる内容。導入として戦後日本人の政治的意見は職能集団が代弁していた、といった指摘はなるほどと思った。シン・ゴジラやランボーなど、映画作品の内容を論に取り入れる古谷氏のいつもの作風はやはり面白い。対米自立の実現は確かに難しい(というか多くの政治家はやる気がないと思う)が、この意識は非常に重要である。2016/10/05

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