講談社+α文庫<br> 完全版 猪飼野少年愚連隊 奴らが哭くまえに

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講談社+α文庫
完全版 猪飼野少年愚連隊 奴らが哭くまえに

  • 著者名:黄民基【著】
  • 価格 ¥792(本体¥720)
  • 講談社(2016/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062816922

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内容説明

昭和30年代、大阪・猪飼野――当時一千余人の構成員を擁したといわれる“明友会”は、猪飼野がうみだした朝鮮人愚連隊だった。しかしその明友会は、昭和35年、山口組との抗争に敗れ壊滅。三丁目長屋に住む十代のノブオ、ヒウォン、ミツアキ、ヨーカ、わたし、そしてリーダー格の百番地のマサオたちは、時代と地域の色濃い空気に翻弄され影響を受けながら、やがてそれぞれの道を突き進んでいく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

71
私は二十歳の頃、二年ほど大阪の今里に住んでいた。 鶴橋はなじみの深い街である。 なのでこの本に書かれていたことは「ああそうだろうな」と思った。 昼でも暗く、豚のヘッドやホルモンが並べられ、肥えたネズミが歩き、喧騒と臭いは今でも変わらない。 鋭い眼光の子どもが昼から物を売り、普通にタバコを加えてガンを飛ばしていた。 どう見ても子どもだった。その子どもの出自がこの本を読んでなんとなく分かった。 巨大なブラックホールに吸い込まれていくような感覚に陥ったことを今でも覚えている。 この本同様、昭和の話である。2016/12/13

ノビコ

4
面白かったけど想像していたのとは少し違っていた。ヤクザがどーのこーのではなく、猪飼野の文化や生活をもっと知りたかったな。2024/08/06

yone

4
面白いんだけど、切ない。すごく好きな本だった。世代的にも全く知らないし、大阪は実は足を踏み入れたことがないが、なんだかとても懐かしい風景に思える。もっとこの辺の本読もう。2016/11/30

Natsuhiko Shimanouchi

4
久しぶりに読み終わるのが惜しくなるくらいに面白い本だった。昭和三十年代大阪猪飼野地区の朝鮮人集落の少年たちのスタンド・バイ・ミー。筆者を含めその子供たちは貧しく素行も悪い。北朝鮮帰国事業1回目の船で同級生が突然いなくなったり、自分たちを甲子園や映画に連れて行ってくれた兄貴分が朝鮮人愚連隊と山口組の抗争で無残に殺される様を見たり、戦後の変節の時期が舞台だけに興味は尽きない。そしてエピローグで明かされる少年たちのその後の人生のほろ苦さ。もう今の今里にこの頃の面影は残ってないんだろうけど、街歩きしてみたい。2016/10/10

JunTHR

3
傑作と評する人がいることを知り、全く未知だったものの読んでみた。なるほど、こりゃー面白い!!土地と時代が濃厚すぎるほどに出ている舞台の中で、異様とも思えるほどの展開と登場人物のキャラ立ちがスタンドバイミーすら想起させるような子供たちの物語として強烈な印象を受けた。2017/01/04

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