- ホーム
- > 電子書籍
- > コミック(少年/青年)
内容説明
それでも、生きていくために。虐待、父の死、3.11の被災と故郷の喪失、強烈な自己否定、うつ病……。悩んで悩んで悩みまくった男が辿りついたのは、“しんさい”をきっかけに溢れ出た、己の「膿み」を描くこと。──誰からも必要とされず、社会にとって有益なものを何ひとつ生み出せない、非生産的な自分の存在が、とても情けなく許せなかった。情けないという思いに、ボクは幾度となく涙を流した──(本文より)。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yoshida
127
震災による原発事故で奪われた日常。そして新天地で陥るうつからカウンセリングを経て自身の人生を踏み出すまで。ひとりの人間の生きる姿を描く良作。原発事故のため南相馬市から避難する決断の過程。それは「生きる」為に情報を集め自身で判断すること。国の発表によらず自己判断で動くことは、満州からの逃避行との相似性をみた。また人格否定によるトラウマからのうつ。幸せになっていい。その事に著者が気付く。私も幸せになっていいのかという思いが心にあり、とても胸に響いた。作者の傷付きながらも自分に向き合い再生する姿が胸を打つ作品。2018/03/24
たかやん
24
3・11で被災した後、うつを発症してしまう筆者が自身の体験をつづるコミックエッセイ。震度4を肌で感じた月曜日、積読本からひっぱり出して一気読み。もし震災がなければ、人生の後半戦以降に対峙するはずだったことが筆者へ一挙に襲いかかる。地震で怖いのは、パーソナルな問題を抱えながら生活する"普通の人"がある日突然"被災者"になってしまうことだと痛感する。だからこそ、筆者も言うように"被災者"として支えられることへのプレッシャーは相当なものだったはず。あまりに等身大の力作でした。2018/06/18
Matoka
11
外的コントロールを受けた人間は無意識に同じことを他人にもしてしまう、負の連鎖。読んでてだんだん辛くなってくるところもあったけど、作者の今後を応援したい。2019/09/03
二升石
11
書名や表紙から想像していたものと内容がかなり違っていて驚く。震災を切っ掛けにした作者の体験談、とは思っていた通りだったが、作者は決して怠惰でも、考え無しという訳でも無い。この書における「ニート」とは、震災や、東電の事故を切っ掛けに、過去の様々なトラウマに正面から向き合わざるを得なくなってしまった。そのため経済的自立や、人間関係を含めて「人並みのまともな暮らし」が出来ないと自覚せざるを得なくなってしまった、自分の状態を指した言葉だったのだ。辛く長い話だが、抜け出すために努力している作者にはエールを送りたい。2019/05/23
しゅんぺい(笑)
6
軽い気持ちで読んだけど、めちゃくちゃよかった。レズ風俗のコミックエッセイにも似た感じが。最初は単純に被災したひとの避難の話やけど、だんだん彼の闇が明らかに。確かに、人間ってこういうふうに病むよなぁ、と思った本。タイトルとかで、軽い本、というふうに見られないことを祈る。2018/03/05
-
- 電子書籍
- かりぎゃる(話売り) #1
-
- 電子書籍
- 好きよ、トウモロコシ。
-
- 電子書籍
- クラス転移に巻き込まれたコンビニ店員の…
-
- 電子書籍
- EDENS ZERO(10)
-
- 電子書籍
- 虹色ラーメン(12) 週刊少年チャンピ…