内容説明
システム構築に関するノウハウは、開発現場にたまっています。ただ、そうしたノウハウは体系立てて整理されておらず、先輩から後輩に受け継がれるなどして、個人に蓄積しているのが実情です。その結果、各現場には「この人はすごい」「この人こそ“職人SE”」と言われる人がいます。
本書の著者はそんな“職人SE”の一人。著者は長年、金融システムの「ITアーキテクト」として活躍し、大規模ミッションクリティカルシステムの構築経験が豊富にあります。
著者が20年以上の時間をかけて身につけたITアーキテクトとしてのノウハウ。それをまとめたのが本書です。著者が普段何気なく実践していることに注目し、「それをいつするのか」「なぜするのか」を整理しました。
著者の実例が随所に織り込まれており、その取り組みには説得力があります。ITアーキテクトとして一流を目指すあなたにぜひ読んでほしい1冊です。
<目次>
第1章 ITアーキテクトの醍醐味
第2章 提案のゴールは、お客様による「選択」
第3章 要件定義での「見える化」
第4章 製品選定、導入方針の勘所
第5章 システム基盤設計のチェックポイント
第6章 システム基盤構築はストーリーを描く
第7章 システムテストの神髄は「再現性」
第8章 システム移行の鍵は計画の具体化と品質の積み上げ
第9章 ITアーキテクトの心得
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
subuta
1
多人数が参照する資料はA3紙1枚にまとめるよう勧めている。題名を見たときは図表作りについての本かと思ったが、実際は大規模システム構築の勘所を伝える内容だった。2019/02/24
ninn.atsu
1
自分自身、比較的実践していることばかり書かれていたので、それほど新鮮な感じではなかったが、ノウハウという意味でなかなか伝えられない部分を文字にしてあるので有用だと思う。でも、やっぱりアーキテクトという職種は自分でも色々試して失敗して身をもって体験していかないと納得しないのではないだろうか。マシンにきいてみる、つまり手を動かせってことが一番のノウハウでしょうかね2016/11/05
mimi
0
冒頭に図表例がある。本文は、A3スタイルにまとめるという点での特別なテクニックではなく、実際の一つの図要素の作り方を示している2017/01/27
sho_kisaragi
0
日本のエンプラ界のITアーキテクトの活動内容を知るために。 技術書というよりエッセイに近しい。経験豊富だとは思うけれども、技術的な裏付けというより経験談とストーリーを読んで、そんな世界もあるんだなと言うことを知ることのできる内容。わたしも似たような経験があるので、ああ自分だけじゃないんだなという自信にはなりました。2023/10/15
NN100
0
同じ職務や立場ではないけれど、IT設備導入として共感するところがありました。図解して共有することが大切ということ、失敗の体験をもとにしたノウハウが紹介されていました。2021/03/28