内容説明
カジノ解禁が、なぜ日本の「成長戦略」になるのか? 衆議院議員で「IR議連」幹事長の著者が、その疑問に答える。
カジノ法は、単にカジノの開設を認めるものではなく、「IR」と呼ばれる「統合型リゾート」の形で開設を認めるもの。IRとは、一般的に不採算になりやすい国際会議場や国際展示場に、ホテルやアミューズメントパーク、ショッピングモール、そしてカジノなどのエンターテインメント施設を併設したものをいうが、IRがあることで海外から国際会議や展示会を誘致できるようになり、それによって商用客から一般客まで幅広い観光客の獲得も可能になる。一例として2010年にシンガポールにオープンしたIRも成功例などを紹介する。
さらに「カジノを含むIR」によって、日本の観光立国化、そして地方創生の推進につながることを具体的に示す。カジノ法が、日本がこれからも成長を続けていくためのひとつのツールになることを解説していく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大阪魂
11
カジノと統合型リゾート。地方の危機、オリパラ後の危機の中で、統合型リゾートは地域創生の切り札ってことでやるべきってゆってはる本。たしかにいまある地域の宝物を活性化のために使うべき、その財源をIRでってゆーのはわかるけど、やっぱIRの成功がうまくいくかどうかは、ギャンブル依存症対策とかをちゃんとできるかかなあってとこかなあっておもった。一村一品一観運動は、どんどんやらないとねー大好きな阿智村の星が観光の資源になったみたいにねー2017/02/13
Mariyudu
1
なにぶん法案推進の中心人物が著したものなので「お手盛り」な側面も多かろう、とは思いながら読んだが、わかり易く纏まっていると思った。確かに不浄なイメージを喚起させつつカジノの側面しか取り上げない報道のされかたは問題だし、この本も無料電子書籍化して配布したらいいのでは。個人的には、昨今の新型肺炎騒ぎで判るように観光産業は外因によるボラティリティが高いので、国運が左右されない範囲で進めて欲しいなぁ、くらいの立場でつ。2020/02/06
Splash
1
知っていることばかりだったが、カジノと日本が進めようとしているIR(=統合型リゾート)は、コンセプトが違うことを、わかりやすく書いている。2016/12/10
西葛
0
観光立国のためにはIRが不可欠。IR事業の成功にはカジノが不可欠。ゆえにカジノが必要。カジノ後進国日本をめぐる代議士からの提案。2017/09/22
じろう
0
世間の「カジノ法」に対するイメージを払拭してくれる本。IRが観光の需要を吸い取って地方を廃れさせている例がたくさんあるのは事実だが、日本にIRを作り、観光の拠点として盛り上げる計画を説得力ある選択肢として提案している(紐つける大量のデータを提示してくれている)。筆者の言うように「IRもある」と考えられるようになった。2020/08/20