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内容説明
昭和の歴史が、今ここに生々しく甦る! 執筆当時の世相の中で、主人公の“鯛焼きマン”こと怪人アリャマタコリャマタ(モデル:荒俣宏氏)が大暴れ! まさに大人のための妖怪物語絵巻! アリャマタVS.ねずみ男? 平成妖怪大合戦!「水木しげる漫画大全集」-半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
厩戸皇子そっくりおじさん・寺
19
二十年前に『ビッグゴールド』で連載されたもの。好みは人それぞれあろうが、正直あまり面白くなかった。一朝一夕同じ歌を歌うベテランの仕事を見た感じ。ただしオウムのパロディ『オナラ真理教』は唯一面白かった。荒俣宏が良いキャラクターで出ている。水木しげるに愛されているのを感じる。2014/05/17
ぐうぐう
11
水木しげるはこれまで、作中に自身を何度も登場させてきた。戦記ものなどがそうだ。しかし、この『妖怪変化シリーズ』中の水木は、手塚治虫の『バンパイヤ』中における手塚治虫自身のような役割となっている。つまり、漫画家である水木しげるという設定を有効に使ったフィクションということだ。とはいえ、実際に水木の周囲で起こった出来事が巧みに挿入され、虚実を曖昧とし、読者を見事に煙に巻く。2014/02/27
七峰らいが
5
某真理教を題材に取り入れた話が時事ネタとして出てくるのでそういう時代に描かれたものだとわかるが、境港市水木しげるロード建設が実は妖怪達の人間社会進出計画だった!というお話の中に登場する漫画家「水木」はあくまで「妖怪好きが高じた只の人間」というスタンスなところが面白い。シリーズ全体で「人間(おそらくは我々日本人)にとっての幸福とは何か」というテーマがしきりに論じられ、中には先生の持つ死生観の一端も垣間見えるようなシーンがあって「もしや、今こうして図書館で手に取ったのも何かの縁なのだろうか…」と考えてしまう。2016/01/28
大臣ぐサン
3
'93年~'95年にビッグゴールドで連載された『妖怪変化シリーズ』と『トペトロの葬式』を収録。大先生が幸福観察を始めた頃の作品だけあって、大先生の幸福論が伺える。貸本時代から色あせることのない時代風刺は21世紀になっても変わらない。これこそ普遍の真理ではなかろうか。若い頃は読むのがちょっときつかった作品だけど、今では心に刺さる物がある。オウムやサリンなどを題材にしたものもあり、大先生の生きた時代を感じさせる作品だ。2014/02/06