内容説明
郊外で小さな金属加工工場を営む利雄は、妻の章江と娘の蛍の三人家族。 夫婦の間に会話はほとんどないが、平穏な時間が流れていた。 ある日、利雄の古い知人で八坂という男が現れ、八坂を交えた奇妙な共同生活が始まる。 「すでに崩壊していた家族」が徐々に露になり始めて……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
むぎじる
37
小さな工場を経営する利雄、クリスチャンの章江、ピアノが好きな9歳になる蛍の3人家族のもとに、利雄の友人で八坂という男が、3週間という期限付きで住み込みとして働くことになった。ここから、静かな3人家族の日常が変化していく。この男の存在は、利雄と章江の心に底に隠していた事実や欲望をむき出しにしていく。何だか生々しくむごい。装丁のように歪んでぐらりとした感覚になった。読み終わった後、タイトルの秀逸さに納得する。背筋を冷たい手でなぞられたような、ひやりとした気持ちになる読後感。2017/01/31
うえうえ
20
映画を観てから手に取った。映画とはラストが違います。映画で台詞ではなく表情だけで表現されていることや映画で語られていないことが小説には言葉で書かれている。文章も読みやすいし純文学だと思った。2020/03/17
こうちゃ
18
☆3 カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞し、世界から絶賛された映画「淵に立つ」(現在公開中)を、監督自らが小説化。一人娘がいる三人家族。 夫婦の間に会話はほとんどないが、平穏な時間が流れていた。ある日、夫の旧い知人の男が現れ、奇妙な共同生活が始まる。それが「すでに崩壊していた家族」が露になる始まりだった・・・。映画はダイジェスト版しか見ていないけれど、役者さんたちの演技がすばらしいのだと思う。結末も映画と小説では違っているようで、どちらにしても重い物を抱えたままなのは間違いないと思われる。2016/10/16
*
16
集合写真を撮る時、人はなんとなく多幸感に包まれて「今」を楽しんでいる。でも、例えば5年後に、その一枚をどんな気持ちで眺めることになるかは誰にもわからない。インスタのストーリーのように、「すぐ撮って、すぐあげて、すぐ消す」類いのものではないので、「あの人が(自分が)ここにいた」という事実が、一種の消せない印として残るのだ。▼絶望の淵に立ってみないとわからないことがある。2018/05/28
ruki5894
10
すくいようのない話。暖かさとかぬくもりとかのカケラさえ見つけることが出来なかった。あまりに自分本位な大人たちばかり。2018/06/11
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