電撃文庫<br> シンドローム×エモーション

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電撃文庫
シンドローム×エモーション

  • ISBN:9784048923309

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内容説明

“悪夢の日(ミラージュ・デイ)”。それはスノウホワイト・シンドローム(SWS)が初めて確認されてから数年後に世界を襲った、災厄だ。各国で同時に覚醒したSWS患者がみな一様に正気を失い、力――“正夢(コネクト)”をもって破壊の限りを尽くしたこの出来事を境に、彼ら“覚醒者(コネクター)”は世界の異物と見なされ……その居場所を失った。そんな彼らが辿る道はふたつにひとつ。世界に反旗を翻し反社会的な行動に走るか、そんな者たちを取り締まる側に回るかだ。治安維持組織「Seventh」に所属する千歳環は、他人の正夢を複製・備蓄し、任意に使用できるという特性を持っている。しかし正夢とは、覚醒者の強い――多くの場合は負の――感情が源となった、いわば心の傷そのもの。それを好きに使える環は、同じ覚醒者からも孤立した存在だった。そんなある日、環はテロ組織「焔の魂(アイアン・ソール)」に占拠された病院にて、ひとりの覚醒者の少女と出逢う。自らが保護した彼女の教育係となった環は、少女――ニコラとのふれあいを通じ、長らく身を苛んでいた孤独が融解していくのを感じていた。しかし、ニコラを連れて臨んだ初任務。焔の魂の悪意がまたも二人に忍び寄り……

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まりも

29
強すぎる感情を源とする力に目覚めてしまった少年と少女が、ある事件をきっかけにして出会うところから始まる物語。うん、特に目立ったところは無いけれど、王道の異能ボーイミーツガール作品としてそこそこ楽しむことが出来ました。夢をキーワードにした世界観と、個性豊かなキャラクターたちが最大の魅力ですね。世界にも、仲間内にも居場所がないと感じている少年が、ニコラとの出会いをきっかけに少しずつ変化していく姿は中々にグッときます。説明不足な点や、面白くなるまでが遅かったりと難点もあったけど、次巻も期待したい作品やね。2016/09/13

真白優樹

7
眠りから覚め異形の力を持った者達が集う世界の中、他人の能力を模倣する能力を持つ少年が仲間と共に戦う物語。―――世界の敵か、味方か。虚構の世界で少年は何思う。作られし世界、それぞれの方法で世界を救うべく戦う二人の男。そして能力者と普通の人間の間で葛藤する少年は少女との出会い、触れ合いをきっかけに自らの能力を受け入れ、立ち塞がる不死なる強敵をあらゆる手管を用い打ち倒す。全体的には少し説明不足な部分もあるがこの儚げな世界観と繋ぐ為に動く彼らの姿がとても眩く輝き、面白さを醸し出している。 次巻も楽しみである。2016/09/12

HANA

6
能力者の話。設定が良かったし展開も王道な感じだったので読みやすく面白かった。能力の内容と発動条件の組み合わせがそれぞれ良かったと思う。次が出るならまた読んでみたい。2016/10/13

ゆうこりん

6
イラスト、設定の衝動買いだったけど面白かった。能力系の要素が入っているとやたら説明したがる人もいるけど、そこはほどよい感じでサクサク読めた。サクサクと言いつつ、内容は盛りだくさんでよく一冊でまとめたなという印象。キャラもよく立っており、話もいい、間違いなくオススメできる一冊。2016/09/28

リク

6
なかなか面白かった。 SWSによって目覚めた"正夢"を使う"覚醒者"を保護するため、環が戦う。環もニコラも強い。どんな理由であれ他者のために立ち向かえる勇気はカッコいい。特にニコラは目覚めて2日であんな化け物と出会って、普通なら逃げてもおかしくないのに。 力を使う度に昏睡するほどのトラウマがフラッシュバックするってすごいな…。それでも力を使うのは贖罪のためか、復讐のためか。そしてこの力の根本が他者との触れ合いなのに、力を使えば人が離れていくのは切ないな。2016/09/16

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