新潮文庫<br> 甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

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新潮文庫
甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実―

  • 著者名:中村計【著】
  • 価格 ¥605(本体¥550)
  • 新潮社(2016/09発売)
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  • ISBN:9784101332413

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内容説明

「甲子園なんてこなければよかった」──。球史に刻まれた一戦、1992年夏、星稜vs明徳義塾。松井との勝負を避けた明徳は非難を受け、試合をきっかけに両校ナインには大きな葛藤が生まれた。あれから15年、自らの人生を歩みだした監督・元球児たちが語る、封印された記憶。高校野球の聖地で、彼らは何を思い、何が行われたのか。球児たちの軌跡を丹念に追ったノンフィクション。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

299
まずあの出来事をここまで深く掘り下げる取材力がすごいなと思った。最初当時のニュースみたら世間的には明徳が悪くて星稜可哀想という印象だけど、読み進めていくと、馬淵監督と山下監督の人間性がすごく滲み出てきて面白い。そしてその時の選手がどうなっているのかも知ることは良かった。ネットで関係者のその後も辿ると河野さんも色々乗り越えて立派に引退されていて馬淵監督も未だに監督を続けて清宮対策に敬遠か?と話題になっていたりと、一試合が人生のウエイトの大きくを占めている事に驚く。2017/04/24

遥かなる想い

231
1992年夏の甲子園、松井秀喜5連続敬遠の その後を追った物語である。 高校野球史上に 今もなお 事件として 記憶される出来事… 猛烈なバッシングにさらされた明徳義塾の 選手たちは その後 どう生きたのか。 当事者たちが 語る 当時の事実… 知らなかった出来事が 今に蘇る、 ノンフィクションの醍醐味を感じる、作品だった。2018/08/13

kaizen@名古屋de朝活読書会

139
1992年夏。著者は予備校に通う浪人生。当事者じゃないから書ける取材物。報道が主宰するのだから、騒いでなんぼで、高校生も関係者も踊らされている。筆者の取材を中立にという努力は好感が持てた。読者である私も、実時間で映像は見ていなかったので他人事。野球、特に高校野球が嫌い。全国大会に出場しない野球部でも、全国大会に出場する文化部よりも予算が多いってどういうこと?と野球部に疑問を持った高校生活。すでに小学校では蹴球(フットボール)の方が人気が高い。野球をうまく収束させる一歩になるとよい。新潮文庫百冊。2013/07/15

s-kozy

128
関係者多数に取材をした力作と言えるだろう。著者はあの試合に臨んだ指揮官の考え方を「野球観」に立つか、「高校野球観」に立つかで切り分けている。確かにこれらの観点に立てば、どちらがいいか悪いか簡単には言えない。なので馬淵監督は「戦略家としては間違っていない」と評価されることになる。しかし、野球は当たり前のことだけど、何よりもまずスポーツだ。私学の生徒獲得戦略や企業の営利競争はそのあとにくる話。スポーツである以上、ルール以前の不問律がある。その点で五打席全部敬遠はやってはいけないこと。勝負するべき打席があったこ2013/07/24

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

103
青い空に描かれる白い放物線。夢中で白球を追いかけた【あの夏】。チームスポーツは時に、一つの判断がその後の人生に影を落とすほど残酷なシチュエーションを作り出します。それが【聖地】であればなおのこと。「5連続敬遠」というドラマを生んだ1992年夏の甲子園。星陵対明徳義塾戦。両チームの選手と指導者の「その後」を追ったルポルタージュです。筆者は「どちらのチームも純粋だった」と語ります。ただ、両者の間には、純粋である対象が「野球」だったか「勝負」だったかの違いがあった。【伝説】ができあがる楽屋裏をみる思いでした。2014/07/23

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