文春新書<br> 告発 児童相談所が子供を殺す

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文春新書
告発 児童相談所が子供を殺す

  • 著者名:山脇由貴子
  • 価格 ¥815(本体¥741)
  • 文藝春秋(2016/09発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784166610907

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内容説明

“最後のセーフティーネット”児童相談所は、なぜ虐待を見過ごして
しまうのか?

虐待された子どもの「最後のとりで」となるのが児童相談所です。
必要とあらば親と引き離したり、一時保護所で預かったり、訪問や
カウンセリングをして安全を確保する役所・・・のはずなのに、
「児童相談所に何度も通報していたのに虐待死してしまった」
という例が後を絶ちません。

人手不足、専門家の不足といったハード面の限界は各メディアでも
言われていますが、それは本質的な問題ではありません。

本書で取り上げる問題の一例は――。
・心理的虐待、ネグレクトの相談終了の判断基準は「死ぬことはないから」
・虐待は手間と時間がかり責任を負いたくないので、学校、保育園などに
押し付ける
・役所の中で児相は超不人気部署。お役所体質の問題が凝縮

なぜ虐待が起きるのか、見過ごされるのか、どうしたらいいのか?
著者は19年にわたり心理司として児相に勤め、2000人以上の家族と
接してきたプロフェッショナル。15万部のベストセラー『教室の悪魔』を
記したカウンセラーが、子どもたちの悲痛なか細い声を交えながら、
満を持して問題のすべてを論じます。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しいたけ

92
Amazonのレビューで酷評されてもいたが、元内部の人間として相当怒っていての、この書き方なのだと思う。この地域の現場の人間としては「そう、それ!」という内容ばかり。本当はもっとあるだろう。かなり抑えて書いたはず。私でさえ呆れたエピソードを沢山知っている。呆れは憤りに変わる。子どもの身体と魂両方の命に関わっているのだから。家に帰ることを怖がる被虐児に「今帰らないと一生帰れなくなちゃうよ」は酷い。虐待を受けた子の一生を理解しているのか。虐待ケースに、やってはいけない対応を学べる本だとも言えることが悲しい。2016/10/04

佐島楓

71
衝撃的な題名だが、内容はもっとショッキングだ。実際にあったケースをもとに、この組織が機能していないのはなぜか、その理由を明快かつ厳しく解き明かしている。単なる人手不足が原因だろうと思っている方にぜひ読んでいただきたい。子どもと接する職業の方にも、ご一読をおすすめする。2016/10/11

ゆう。

36
この題名のつけ方は僕は好みません。内容は鵜呑みにしてはいけないと思いますが、一つの断片はわかるような気がしました。児童相談所の職員が、子どもの命と尊厳を守るために、子どもの最善の利益と意見表明権を尊重する立場でどのように実践していく必要があるのかは考える必要があると思います。しかし、この本は児童福祉司の資質の問題に焦点が当てられ、構造的にある問題点は軽視されていたように思います。また親に対しては厳しい視点でしたが、子どもと共に親をも視野に入れた支援の方向性を考えていく必要があると思いました。2017/01/09

リキヨシオ

36
児童相談所には人手不足や専門家不足などの批判がある。しかし問題の本質はもっと根本的な部分にある。本来虐待を受けた子供を救う児童相談所の「児童福祉士」は資格ではなく役職名で職員にとって児童相談所は役所内の異動先の1つに過ぎない。そんな専門知識がなく簡単な研修を受けただけの地方公務員が虐待をする親と虐待を受ける子供達の対応をしている。そんな児童相談所には子供の安全の為に親と敵対するのと同時にその親と信頼関係も築かないといけない矛盾がある。児童相談所自体が変わらないとこの問題は改善しない。衝撃的な内容だった。2016/11/16

香菜子(かなこ・Kanako)

31
告発 児童相談所が子供を殺す。山脇由貴子先生の著書。児童相談所の元職員である山脇由貴子先生が児童相談所や児童福祉司、児童相談所の職員、そして保護者の問題点を厳しく指摘しています。児童相談所の闇や児童相談所の問題点について山脇由貴子先生の厳しいご指摘には納得するところがたくさんあるけれど、それでも児童相談所がないよりも児童相談所があったほうが救われる子供たちは多いと思う。児童相談所が子供を殺すというのは言い過ぎかも。2019/09/28

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