内容説明
家康と秀忠、家光の徳川三代が、どのようにして二百六十余年に及ぶ盤石な幕府体制を築きえたか。大坂の陣を前にした一門、譜代大名配置による大坂包囲網の完成をはじめ、豊臣恩顧の外様大名対策や天皇・公家など朝廷への支配権確立、さらに将軍が病床にあっても政治がスムーズに運営される老中制度の成立など、長期政権を支えた様々な要因を解明した近世日本史の名著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かんがく
10
家康〜家光時代の内政と外交を豊富な史料とともに記述。鎖国、東照宮、寛永通宝によって日本型華夷秩序が形成されていく様が主軸となっている。大名の人数や石高、年齢のデータや、その平均的な一生を書いた第6章が面白い。参勤交代が東西交互から島原の乱を経て、各地域均等に変わったというのは面白い。また、日本貿易独占のためのオランダの豪腕さにも笑ってしまった。2019/11/04
穀雨
6
慶長から寛永年間のおよそ半世紀の通史。大河ドラマ「徳川葵三代」と時代的に重なるため、ドラマのシーンを思い出しつつ「そうだったそうだった」とうなずきながら読んだ。一方で、西国筋への譜代大名の進出など、細かい箇所にも目が行き届いている。国元の実に細かいことまで、書状で指示を出していた酒井忠勝はすごいと思った。2023/02/05
Yuichi Saito
0
★2017/05/03