内容説明
隠然と咲き誇る英国十八世紀ポルノの世界
近代小説の古典を生み出した英国十八世紀は同時にあまたのポルノをも生み出した時代であった。
英国文化に造詣が深く、『ファニー・ヒル』の新訳でも知られる小林章夫氏が、詩や小説、地誌や講演の体裁を取った作品など幅広く選び出し、英国十八世紀文学の多元的な世界を紹介する。
日記作者サミュエル・ピープスは言う、「真面目な人間として、一度は目を通しておくのも、この世の邪悪さが分かって、損ではない」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
34
イギリス18世紀のエロティックな文献を集めた一冊。直接的な描写は冒頭の「ヴィーナスの学校」を除いてほとんど無い。むしろ探検記風のものであったり、詩であったり、女装であったり、医学者の啓蒙文章であったりと、兎に角一風捻ったバラエティに富んだ作品ばかりが集められている。どの作品も大らかで間抜け、特に詩とかは読んでいるうちにいくつかの悩みというのは現代も過去も変わらないものであるな、と見たこともない彼らに何となく親近感を覚える始末。個人的に気に入ったのは「メリーランド最新案内」、やっぱ捻った作品の方が面白い。2013/03/27
刳森伸一
1
英国十八世紀のエロティカを集めたアンソロジー。露骨な描写が際立つ『ヴィーナスの学校』がフランス語の翻訳。流石フランスである。女体の擬島化『メリーランド最新案内』は、露骨度では『ヴィーナスの学校』に劣るけど、面白さでは上。イギリスだって負けてない。あと、フィールディングの作品も収録されているところが、お得感があってよい。2013/03/30
世玖珠ありす
0
正直言ってガッカリでした~。英国文学ってこんなに面倒くさい文章だったっけ?当時からすると抑え気味に描写しなければ検閲で引っ掛かったんだろうけれど、抑えるどころか例え方が分からな過ぎ(^_^;)ナニ言いたいの?2013/05/31
わす
0
サミュエル・ピープスも読んだという『ヴィーナスの学校』を除いて露骨な表現はなし。この程度の性描写がポルノとして機能していたなら、当時の男は辞書でエロ単語を引く小学生並みの想像力。『我が秘密の生涯』や『ファニーヒル』は陰毛を性的魅力として描いていたが、『エロティック・ヴァース』にも結婚相手がパイパンでがっかりしたってくだりがあって、18世紀は今より陰毛に興奮してた説ある。その彼女を「あそこが古くなった女」とするのはどういう意味だろう。2025/02/13
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