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内容説明
結局できるのは「同質社会」ではないか
人口減少、少子高齢化、空洞化の波は、否応なく地方の安楽な暮らしを奪っている。地方は大都市より不便で人口が少なく、仕事場は中央の補完工場でしかない。いったい、それの何が悪いのか。
視点を変えれば、グローバル化とICT技術によるデジタルエコノミーが進化し続けるいま、地方は直接、世界と繋がることができる。中央発想の「経済成長神話」に左右されることなく、むしろダウンサイズして黒字化を図ることは充分可能だ。身の丈にあった地域経済社会をことが早急に再構築することが地方の真の幸福に結びつく。一刻も早く、20世紀型のインフラ整備、バラマキ振興策を止めなければ、「地方消滅」はより加速する!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Daisuke Oyamada
17
切り口は地方創生から始まりますが、 内容は多岐にわたっています。 「ゆるキャラ」「B級グルメ」批判から始まり、 「ふるさと納税」「プレミアム商品券」 「地方創生」より「地方消滅」の準備をするべき。 同窓会に補助金を出してどうする。 「地域おこし協力隊」はミスマッチだらけ。 「新幹線・リニア新幹線が地方を滅ぼす」という章がある。 大都市圏につながることでかえって衰退する。 盛岡に新幹線が来た例を取り・・・ https://190dai.com/2023/07/01/地方創生の罠-山田順/2023/06/28
田中峰和
4
人口減少や少子高齢化、空洞化の波は、地方ほど加速する。地方創生の旗印のもと、政府も地方自治体も、アイデアもなくバラマキを繰り返す。実は口先だけのアリバイづくりなので、何の効果もなく見せかけだけのパフォーマンスで終わっている。人口減少の進む日本で地方が衰退に向かうのは自然の成り行き。悲観論を受け入れるほうが、傷は小さくて済む。無理な町おこしで破綻した夕張を見よ。悲観論を受け入れ、成長しなくても、やってゆく方法を見つけよう。一億総活躍社会とうそぶき、非正規雇用を拡大し続ける政権にバラマキを許してはいけない。2017/01/10
Ujiro21
3
自分向けメモ。地方に暮らし、町おこしイベントが乱発して嫌気がさしたので読む。何となく想像した内容。バラマキや人口減少の中で一律な経済成長を目指すことの滑稽な様を読み自己肯定感を満たす。対策は新聞記事のよう。力が弱い。5章ヤンキーの記述に違和感。自己責任とでも言いたいのか。離れられない事情、その環境でしか成り立たない仕事もあるが無視。ヤンキーに英語と言うが、地方の担い手は既に海外労働者。英語もレベルが違ってくる。自分を棚に上げ冷静に読めないあたり、著者の言う東京では成功出来ない人 なのだろうなと笑う。2017/06/05
訪問者
3
筆者は国債発行がこのまま続けば、やがて日本はデフォルトに陥ると主張している。国債については日銀が引き受けている分は国の債務ではなくなるという主張もあり、よく分からないところだ。まあ、最近のヘリコプターマネーの話と言い、無から価値が生まれるわけではないのは確か。あと十年もすれば結果は明白になるのだろうが。2017/01/17
三上 直樹
1
この前に読了した「観光立国の正体」に続いて、諸分野にわたる日本への悲観論。ではどうするという対案が描けていないのが残念ですが、この現実に目を背けないところからはじめるしかないと思います。2017/07/19