内容説明
リデンブロック教授とその甥アクセルは、十二世紀アイスランドの本にはさまれていた一枚の紙を偶然手にする。そこに書かれた暗号を解読した時、「地底」への冒険の扉が開かれた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
256
「SFの祖」と称されるヴェルヌだが、この作品を読む限りでは文字通りのSF(サイエンス・フィクション)というよりは、空想科学小説に近いものであり、当時の科学的な知見を用いてはいるものの、実態は冒険小説である。この辺りはアレクサンドル・デュマに学んだ成果であろう。発表されたのは1864年だが、小説の基盤は18世紀の『ガリヴァー旅行記』あたりに求められそうだ。そこに科学の世紀としての19世紀が上書きされたかのようなスタイルをとる。今からすれば荒唐無稽なのだが、そのことがかえって小説的生命を甦らせたのだろう。2015/06/29
あん
90
SFの父と呼ばれるヴェルヌの名作。アイスランドの火山の火口から地球の中心に向かって探検旅行するという奇想天外なストーリーです。ちょっと難しかったけれど、閉所恐怖症の私にも楽しく読めたし、地底の大洞窟にあった地上では絶滅したはずの古生物の世界が、現実世界のように感じてしまうほどでした。ディズニーシーでセンター・オブ・ジ・アースに乗ったら、このお話を思い出すだろうな。2015/02/21
Mumiu
56
うーん、これはあんまり真似しなくてもいいかしら。世界一周はワクワクだけど、火山の火口から行く地底旅行とかはちょっとご遠慮したい。地上への脱出もあり得ない!!だけど当時は誰もがわくわくしながら読んだんでしょうね。多くの読み手は青年アクセルになりきって「叔父さん無理すぎ」と思ったのでは?そしてガイドのアイスランド人が凄腕。寡黙だけど頼りになります。2015/12/08
ちび\\\\٩( 'ω' )و ////
36
一度は読んでみたいと思っていた小説。目的地のような場所に着くまでのくだりがとても長いが、たどり着けばどんどん読み進んで行く。流れが映画的な感じ。科学小説というよりほぼ冒険物。教授の執念が半端ない。自分ならこの辺で諦めそう、、みたいな場面も「気合いだー!!」みたいな感じで突き進んで行く。火山の麓から地底へ、、とか自分には考えられない。「いや、辞めとくっす、、。」て言うと思う。同行者ハンスの生存能力、メンタル面に脱帽。まさに守護神。ラストの地上への脱出方法には爆笑した。ありえないですから。でも夢があって良い。2017/01/20
糜竺(びじく)
18
主人公たちが火山の火口から、危険と驚きに満ちた地底世界へと旅立つお話。太古の生物が生息する広大な海や奇妙な植物の森を発見し、数々の困難を乗り越えながら地球の中心を目指す、という内容だった。非常に想像力をかき立てる作品でした。2025/08/24