内容説明
「怪談を集めているとき、『今思い返してみれば、あれは怖い思い出だったのかもしれない』。そういう枕詞で始まる怪談はアタリだ」……。日常的に出会う何かではない。記憶の底で普段は眠っている「あれ」。本当に怖いものは、いつも蓋をされているものだ。人気ホラー漫画家・洋介犬の実話怪談! 四十三個の「黒い思ひ出」を集めた奇譚の数々。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
59
実話怪談集。「黒骸」や「侵入社員」のような凶悪な話もあるものの、最近の技巧を凝らした実話怪談を読み慣れていると全体的に素朴な感じがする。ただそれは決して嫌な感じではなく、子供の頃怖い話に胸をときめかせながら聞き入ったのを思わせる印象。こういう読後感は平谷美樹の怪談集でも覚えたように思う。技巧を凝らしていない分、著者の怪談愛が直接見えるような気がするからかな。UFOや優しい幽霊……恐怖や「嫌」さを求めて読むと肩透かしをくらうけど、怪談を読み慣れた読者にとっては何かを思い出しそうになる一冊であった。2017/03/06
澤水月
26
失礼ながら本業の漫画より文章の方が怖く面白く感じた、ら、デザイン学校でなくマスコミ系校出身とのことで得心。その学校でのエピソードは自分も心当たりある。言霊は怖い。江藤新平にまつわる話など270pもみっしり書かれ拾い物だった。オススメ2016/07/13
ゆう
12
図書館。他の方の体験談と、ご本人の不思議な話を詰め込んだホラー。ご本人さんはホラー作家だそうで。不思議な恐怖から、ひっ、となる恐怖までいろいろなパターンがあり面白かった2019/03/09
鬼灯の金魚草
10
とてもよい。2016/10/08
かおすけ
6
某アプリで『外れたみんなの頭のネジ』を読んで、怖いながらもとてもおもしろかったので、迷うことなく手に取りました。記憶の底で蓋をされてしまった恐怖。ある日突然何かをきっかけに顔を出す。「侵入社員」「白女立つ」が特に怖かったです。自分のせいで周囲の人間に悪影響が出るのを分かっていながら、軽く笑い飛ばしてしまう神経が本当に怖かったです。そういう元々の性格が怪異に利用されているのでしょうか。「厄舌禍」の主人公とは正反対。作者によるこのような本がまた出るのを楽しみにしています。2017/08/26
-
- 電子書籍
- 学校をひそかに楽しむための75の方法
-
- 電子書籍
- データはきみだと言うけれど【マイクロ】…
-
- 電子書籍
- キミと、最後の夏 ~長編写真小説~ M…
-
- 電子書籍
- エアーバンド(航空無線)周波数データブ…
-
- 電子書籍
- 日経PC21 2017年 11月号