講談社現代新書<br> 明治維新 1858-1881

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講談社現代新書
明治維新 1858-1881

  • ISBN:9784062880312

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内容説明

途上国ニッポンはなぜ一等国になれたのか? 「富国強兵」「公議輿論」――。幕末維新期、複数の国家目標を成就に導いた「柔構造」モデルとは何か? 政治史家と開発経済学者が明治維新の本質を捉え直す一冊。(講談社現代新書)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

177
明治維新というのは1867年だけでなく大日本帝国憲法、国会開設の決まったところまでを明治維新としているのは新鮮だった。維新の志士が攘夷から開国倒幕へと一本道に変わっていくように見えるのはその時の最適解を求めてそれぞれの人が意見をすりあわせて行ったのだと感動した。2015/01/27

Rubik's

75
★★★★☆2019/09/09

ようはん

18
明治維新近辺の解像度が上がる一冊。幕末諸藩の内、明治維新の最大の立役者は薩摩藩という印象でその強みは西郷や大久保らの立ち位置や思考の異なる人物同士の連携はもとより、他藩内部の異なる派閥同士共巧みに連携できた柔軟性という点。2022/08/19

樋口佳之

14
互いに矛盾を起こしかねない雑多な要素を平気で取り込み、目的に応じて適宜取り出すという芸当は、日本人に特徴的な性格であり、どこの社会でも見られるものではない。これをよくいえば柔軟性、包容力、プラグマティズムだが、逆に悪く評価すれば、原理の欠如、節操のなさ、雑種性ということになる。2017/03/05

coolflat

14
安政の五カ国条約~明治十四年の政変まで。明治維新と戦後アジアの開発独裁はよく比較されるが、違うという。明治時代は独裁者或いは単独政権が長期に渡って抑圧的な開発主義を貫徹した時代ではなかった。明治天皇は名目的な最高権力者であったが、政治の実権は多数の藩閥政治家が入れ替わり立ち替わり握っていた。薩長土肥の合従連衡による柔構造をなしていたのである。富国派の大久保、強兵派の西郷、憲法派の木戸、議会派の板垣、それぞれのリーダーの下に賛同者が結集し、時には連携し、互いを牽制しながら、政権の組み替えがなされたのである。2017/01/03

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