内容説明
「僕が死んだ時、居合わせた人間達を僕が生まれたあの島に向かわせてください」そう遺書を残し中学生が自殺した。孤島を訪れた5人の同級生を襲う殺戮劇。死体には、全て「逆さV」の記号が残されていた。犯人は、そして生き残るのは誰? 最終ページまで気を抜くことを許さぬ、狂気の連続と逆転する真相!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
342
シリーズの中でも、割りとよく話題にのぼる作品だけに、衝撃的というか、刺激的な内容ではあると思う。ただ、"壊れる"とか"狂う"という概念を、都合よく解釈して安売りしたような薄い印象を持ってしまう。それは、無駄に堅苦しい言葉を多用して煙にまきながら、同じような表現を連発する、文章の練りの甘さだったり、人物や行動の必然性が、あまりにも見えづらいことだったり、そういう端々の積み重なった結果だろう。小林や坂本の、物語ラストから過去作言及時点までの、変容の経過が不透明すぎるのも、収まりの悪い部分。2018/08/17
雪紫
41
電子書籍にて読了。浦賀さん=カニバリズムのイメージを決定づけた作品だとは聞いてたけど読んでみて、納得。序盤で某羊に「うわあ」となってたけどそんなの序の口。この壊れまくった人達が送る純愛カニバリズムサスペンスは、一気読みしてしまうくらいやばいパワーと圧を感じた(でも一部飛ばし読みしたことは否定しません)。「時の鳥籠」で語られた安藤と坂本さんが仲良くなったエピソードって実態こんなんなの・・・(白目)。そりゃ全貌言える訳ないし、命からがらだよ(顧問の先生おらんやん、とかは気にしたら負け)。2020/03/23
りんご
38
こばやし、、、こ、ば、、おお!ワレか。ようやく気付きました。「子供には織田の名前をつけたろ」ファーン!なんと言う酷いお話。安藤を名乗る女性の魔女ぶりが恐ろしい。やはり美しい女は危険である。続きも早い目に読みたいですね。 難しい漢字の単語が多かったです。嫣然、驕慢、俊傑、瑕瑾、魯鈍、猖獗などなど。こういう漢字を使いたい時期だったのかな?2024/02/10
ピップ
29
安藤直樹シリーズ。みんなの前で飛び降り自殺した生徒の遺書に従い、孤島に行くクローズドサークル。というよりバトルロワイヤルというべきか。主人公が小林というのは盲点、確かに語られてない。テーマはカニバリズム。人を食べようとは思わないけど、食わなきゃ死ぬ状態になったらわからないし、世の中広いのでそういう嗜好の人もいるでしょうな。人を食うこと自体より、食うために殺す行為の方が恐ろしく感じるので、カニバリズムのことを詳しく書いてある割にあまり刺さらなかったかな~^^;2022/11/15
じゅんぢ
29
「時の鳥籠」に登場する安藤とこの作品に出てくる安藤が同人物とは思えない。なにか違和感を感じた。2021/06/13