内容説明
大乗仏典というのは、仏教の神髄をより多くの人々に伝えるために、難解な哲学でも形骸化した戒律でもなく、面白い文学作品にして表現しようとしたものなのです。より多くの人々を悟りの境地に運んでいく大きな乗り物。それが「大乗」というコンセプトです。その乗り物を具体化したものが、文学としての大乗仏典です。ここにはユーモアとウィットがあります――<「まえがき」より>。芥川賞作家が解説する、本当は面白い仏教!
目次
プロローグ 仏教の華-大乗仏典
第1章 釈迦と呼ばれるスーパースターの誕生
第2章 なぜ小乗はダメで大乗はすごいのか
第3章 形式仏教を笑い飛ばす『維摩経』のユーモア
第4章 何でもありの百科事典『法華経』のスケール
第5章 絶望の底から立ち上がる『浄土三部経』の夢
第6章 超明解『般若心経』早わかり解説