内容説明
中国人筆者だから書けた! 慟哭の祖国史! 文革で将来を閉ざされ、地下で活動した著者が卓越した日本語で書く、痛恨の中国史。「この犠牲はなんのためだったのか!」。涙なくして読めない隣国の170年!
目次
近代の幕開き-朝貢しか知らない老帝国と対等を求める西欧諸国の出会い
アヘン戦争-弱体を見破られる!不平等条約をたてに列強の餌食に
太平天国の乱-末期の清を揺るがせた初の農民革命は、急速に腐敗する
アロー号戦争-アヘン合法化と国土の広範な割譲に洋務運動が起こる
日清戦争-軍備を整え急成長する日本。宮廷内権力争いで力を失う清
清王朝の滅亡-ついに辛亥革命が起こり、孫文は「中華民国」の成立を宣言
中華民国と中国共産党-袁世凱独裁、軍閥の混迷の中、中国共産党が誕生する
抗日戦争-一九四五年まで八年に及ぶ日本の侵略。国共互いの戦いも続く
国共内戦-農民の支持を得た共産党。国民党・蒋介石は台湾へ
新中国-毛沢東の失政と独裁への野望が生んだ二〇〇〇万人の餓死者
文化大革命-毛沢東に踊らされる紅衛兵・国土に吹き荒れた粛清の嵐
改革開放-経済発展と保守化のジレンマが「天安門事件」を生む
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takizawa
5
アヘン戦争以降の中国史(国内政治史がメイン)を概観できる本。著者は文化大革命で生活を破壊された経験を持つ。また生まれが良いこともあり日本に留学(逃亡)するまでは道路工事の仕事しか得られなかった。本書の後半部分は毛沢東物語であり,ほとんどキチガイとしか思えないような権力者たちの抗争が見物。しかしその背後には国民一人一人の人生があることを著者のエピソードが思い起こさせてくれる。2011/03/06
suna
3
著者が中国の方なので、中国内の動きがよく分かる。特に抗日戦争からの毛沢東とその周辺の動きは、そのままドラマとして通用する面白さ。しかし、怖いのはこれが20世紀に実際にあったことなんだよなぁ。。。2011/01/23
けん
3
ところどころの反日風記述に目をつぶればかなり良書。個人的には2次大戦以前をバッサリ切って、政治だけでなく経済も絡めて書いて欲しかった。しかし台湾、周辺部を全スルーして国内政治に的を絞ったのが上手くまとまって見える理由なのかもしれんなぁ。2010/07/10
白義
2
莫言ノーベル賞受賞の報を聞いてとりあえず中国近現代史を手早くおさらいしたくなり読んでみた。阿片戦争以降の権力闘争史がメインで、日中戦争や朝鮮戦争が手短にすまされてるのは意外だが、中国の広大さを考えるとそういうものなのだなあと納得。人民というか草の根から見る中国近現代史という視点が薄いので、一冊で掴むには偏りが大きいけど分かりやすい。国民軍と共産軍の抗争が日中戦争前後も紙幅をしめてるのが興味深い。本当に国土を二分した戦いをしていたんだなあ2012/10/20
Akane Ono
1
中国歴史学専攻社としては、本書は決して歴史書でないと言える。しかし、専門書と違い大変読みやすい文体で、重要な点が纏められているので、入門書として外観をつかむのに大変効率的だと言える。2016/07/13
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