小説・非正規 外されたはしご

個数:1
紙書籍版価格
¥1,650
  • 電子書籍

小説・非正規 外されたはしご

  • ISBN:9784782534410

ファイル: /

内容説明

非正規問題の多面多様な実相を浮き彫り

東大卒の非正規労働者、弓田誠は在学時の就活期に事情があって就職を逃し、職を点々として低賃金・使い捨ての実態を知る。弓田はしかし、12年に及ぶ過酷な経験を自分にしかない「体験資産」と考え、格差社会に対応する原動力とする。勤め先の外食チェーン、自動車工場、特殊法人、メガバンクなど、いずれも得難い体験資産となった。30代も半ばとなり、機は熟した。弓田は意を決し、計略を巡らして資金調達にメドをつけ、友人らと新たな事業プロジェクトを立ち上げる。

【著者】
北沢栄
1942年12月東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。共同通信経済部記者、ニューヨーク特派員などを経て、フリーのジャーナリスト。05年から08年まで東北公益大学大学院特任教授(公益学)。主な著書に『公益法人 隠された官の聖域』(岩波新書)、『官僚社会主義 日本を食い物にする自己増殖システム』(朝日選書)、『静かな暴走 独立行政法人』(日本評論社)、近著に『小説・特定秘密保護法 追われる男』(産学社)。訳書に『リンカーンの三分間??ゲティスバーグ演説の謎』(ゲリー・ウィルズ著、共同通信社)。

目次

プロローグ

I 外食チェーン
 1. 感想レポート
 2. 虚偽情報 
 3. ヘイトスピーチ

II 自動車工場
 1. 商品蒸発
 2. 末梢神経

III 年金機構
 1. しがらみの園
 2. 旧サクセス・ストーリー

IV 学校
 1. 知的伝道者
 2. ブラック自治体

V メガバンク
 1. 本郷の紳士
 2. 告白
 3. 企業経済学 vs. 労働経済学
 4. 勝ち組 vs. 負け組

VI 独立
 1. 運命
 2. 希望
 3. 新生活へのシナリオ
 4. 法律の落とし穴
 5. 創造的立ち上げ
 6. 離陸

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リョウ万代ホーム施主|貯金おじさん

33
内容としては非常に為になるものの、小説と解説がミスマッチになっている感があります。2016/11/23

みらあ

13
優秀なのに新卒で正社員になれなかった為に長年 非正規で困難な人生を送ってきた弓田。 彼が働く様々な業種での非正規雇用の様子がよく分かった。 昨今、年々競争が激しくなり、格差が広がるのは何故なのか不思議だったが、ある経済学者の理論が説明されていて納得。 コロナ禍前の小説なので今は少し状況が違ってきているが、働く人の大半がギリギリまで搾取されている感がある。 やりがいのある仕事で充実した人生を求めるのは無理なのか。2024/12/02

Tatsuya9

6
現代の労働者問題にフォーカス。非正規の各現場の具体的なケースについて小説風に取り扱っている。時々、無理矢理蘊蓄を入れて不自然なところもあるけど、学びはある。ただし、本文中に出てくる考え方等については全面賛成という訳ではないけれど、現状を知るには参考になる。2021/01/05

takachan

5
小説という名の経済と雇用の解説本ですね。なるほどと思うところもあり、ちと違うかな、と思うところもあった。kindle本2017/05/07

せろり

4
小説かと思って借りたが、なんかな。 途中で耐えられなくなって中断。 ジャーナリストが書いた経済本。2018/07/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/11070916
  • ご注意事項

最近チェックした商品