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内容説明
資本主義のメカニズムを明らかにするために、経済学はどこまでも科学的でなければならない──。戦後のマルクス研究を主導した宇野弘蔵。彼は教条的な『資本論』読解を批判し、純粋な科学として再構成することを企てた。本書では、経済学が取り組むべき根本課題から語り起こし、自然科学と社会科学の違い、マルクス理論の核心を踏まえたうえで、三段階論に代表される自らの理論を紹介していく。さらにマルクスの一連の著作をコンパクトにまとめた論考も収録。今日の資本主義を分析するために、マルクスをどう活用できるのか。その可能性がもっとも明快に示された一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
90
この文庫本ではなく昔の筑摩叢書をひっぱり出しての再読です。宇野先生の比較的晩年近くの著書なので、マルクス経済学を中心とした経済学全般についての論考が多くほかの著作と比較して読みやすい感じがします。後半には座談会形式や対談(近代経済学の伊東光晴先生との)でより理解しやすいところもあります。また若干「資本論に学ぶ」とかぶる感じのところもあるのですが、ほかの経済学者(向坂・大内先生)のマルクス思想への思い入れが強い著作と比べると経済学への純粋な気持ちが感じられます。2024/04/23
浅香山三郎
14
内容的には、『資本論に学ぶ』との重なりも多い。マルクスの経済学から、経済学の原理論を構築した上で、マルクスの時代的な限界等をも超えて行かうといふ、著者の構想が示されてゐる。2018/07/18
ラウリスタ~
10
マルクス経済学と近代経済学があるが、宇野はマルクス経済学だけがちゃんと問題を理解しているとする。その上で、マルクス主義とマルクス経済学を混同するようなことのないようにという。なにやら論争をしているような箇所があるが、そもそも文脈がわからないので読み飛ばし。2016/07/21
OjohmbonX
6
ここで宇野弘蔵が提出した課題に40年後、真正面から回答したのが柄谷行人の『世界史の構造』にあたる。宇野はマルクスの資本論の適用限界を精確に見ようとしている。原理論としての資本論はあくまで資本主義社会のメカニズムを説明するものであって、商品経済を超えた経済生活一般までは説明できない。それでも、経済学を基礎構造として社会を見る方法が画期的だった。それに対して柄谷は、経済学のさらに下部に交換形態を据えることで資本主義の外側、経済生活一般まで(資本論を内包しつつ)拡大する方法を回答として示した、という関係にある。2017/09/09
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