ちくま新書<br> 「理科」で歴史を読みなおす

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ちくま新書
「理科」で歴史を読みなおす

  • 著者名:伊達宗行【著】
  • 価格 ¥770(本体¥700)
  • 筑摩書房(2016/09発売)
  • GW前半スタート!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~4/29)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480065223

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内容説明

歴史を動かしてきたのは、政治や経済だけではない。数学的知識、暦の作り方、冶金技術など広い意味での「理科力」こそ、人間を人間として進歩させてきたものなのだ。縄文時代の天文学、世界最高水準の技術で作られた奈良の大仏、古代日本人の数学的センスがかいまみえる万葉集。ギリシア以来の「アルス」のあり方……。人類の「これまで」と「これから」を理科の視点から眺望する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲオルギオ・ハーン

22
著者は物理学者だが、本書は「理科」という広い範囲で日本史を中心に考察を書いていくというもの。鉱物に注目する点は確かに理科っぽい。専門的な書き方でもないので読みやすかった。数の数え方、表記方法を国と時代ごとで比較して考察しているのは題材としてはよくあるけど、書き方の合理性や説得力を考えている点も面白い。最後の「アルス」については理科というより哲学っぽい内容だけど著者の考え方が詰まっていて興味深かった。2024/03/25

20
基礎研究を生業としてこられた物理学者によるエッセイに近い本。どうして金は金色なのかといった著者の専門については「長くなるので…」とカットされてしまうのであった。黒曜石の産地神津島へ縄文の頃から船で取りに行ってた話。おかげでヒスイは縄文で取りつくし枯渇したけど、神津島の黒曜石はまだある。縄文時代は日本からも南十字星がみえて、北極星の直近を北斗七星がコンパクトにまわってた。平安時代の理科離れ。南宋は紙幣経済に移行しつつあったから、黄金の国ジパングにビタ銭を売りまくってくれた話。さらっと読めて面白かった。2019/09/01

いきもの

4
縄文尺、天文、金属、数詞等の言語、魔法陣などについて。なんとなく散漫でややまとまりに欠けるし、根拠や引用する学説がどの程度妥当なのか読み取れず、なんとなく煮え切らないまま読み終えた。あと老人のぼやきみたいなのが時々混じってなんとも……。2016/07/26

むとうさん

4
本のタイトルと構成がいかに大切かよくわかる本。内容は悪くなく、むしろ読んでいてとても面白いのだが、まずタイトルと内容が全く合っていない。また、少なく見積もっても3冊に分けた方がいいような内容(金属を軸にした古代史、数の概念史、最後のアルス)で、その中でも特に1章2章はあっちこっちに話が飛ぶので話を追っかけるのがけっこう大変である。奈良時代までと鎌倉時代以降の銅の違いの話、縄文時代の天体や交易の話など、面白い部分はたくさんあるので、拾い読みをしていくといいかもしれない。2011/03/14

海星梨

3
世界史を鉱物の発掘や製法、農機具の発展などを通じて丁寧に描いていく内容だと、タイトルから想像して借りたら期待はずれでした。言語学、数学的アプローチがほとんどです。「だという」「とされている」など伝聞や只の論から「だと思われる」「の感がある」とまとめられる文構成に馴染めませんでした。2019/05/14

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