内容説明
ハンス・J・モーゲンソーのアメリカ亡命前から晩年までの膨大な著作を克明に検討して、その国際政治思想を「リアリズム」として捉える通説が誤りであることを明らかにするとともに、新たなモーゲンソー像を提起する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
てれまこし
5
モーゲンソーの国際政治観もまた、歴史的現実と規範的理想を厳密に区別するドイツ思想の流れから生まれた。ギリシア哲学ではなくヘブライズム、合理主義ではなくロマン主義の系譜がそこにある。より高きものとしての客観的規範は事実に吸収されえないが、その規範はもはや人間にはアクセスできない。不可知論の立場に立てば、その倫理は保守的になる。「己の分際を知れ。最善ではなくより少ない悪を選べ」。非合理な世界は合理的な技術によっては修復されない。政治家は技術者ではなくむしろ芸術家であり、公論によって教育されなければならない。2019/04/01
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