内容説明
ことばの真理を追い求め,聖書を読んで読みぬく.ひとりの若き修道士の飽くなき探究心が,キリスト教の世界を根底から変え,新しい時代の幕をひらいた.マルティン・ルター.宗教改革者.聖書のことばをひたむきに見つめ,ヨーロッパに中世と近代とを画する歴史の転機をもたらした生涯を描く.
目次
目 次
序章 ことばに生きる
ことばに生きる/キリスト教はことばの宗教/不安な民衆たち/使命への目覚め
第1章 ことばとの出会い
1 父と子
上昇志向/父の期待/突然の修道院入り
2 修道士として
修道院の生活/修行の日々/葛藤
3 一点突破
神学研究の道へ/聖書への集中/新設の田舎大学/詩篇講義/神の義とは何か/一点突破へ
第2章 ことばが動き始める
1 町と人びと
ヴィッテンベルク/町の人びと
2 全面展開
ローマ書講義/十字架の神学/分かち合いから問いかけへ
3 九五箇条の提題
神学討論/ローマ教会への問い/魂の救いのために
第3章 ことばが前進する
1 嵐の中で
アウグスブルク審問/ライプツィヒ討論/破門の大教勅/ウォルムス喚問/ルター、ルターになる
2 聖書を民衆の言葉に
騎士ヨルク/パトモスの小島より/エラスムスの『新約聖書』/新約聖書を翻訳する/民衆の口の中をのぞいて
3 宗教改革とは何か
力によらず、ことばによって/改革の伝統/宗教改革分布図/再形成化としての宗教改革/さまざまな変革の波/信仰の再形成
第4章 ことばが広がる
1 語るルター
説教運動と文書運動/最初のマスメディア/キリスト者の自由について
2 歌うルター
ゆっくりとした改革/賛美歌の始まり/コラールの歌ごえ運動
3 生活の新しい姿
変わる学校教育/ルターの結婚/子育てからの気づき
第5章 ことばを受けとめる
1 危機と限界
重なりあう危機/エラスムスとの論争/ドイツ農民戦争/ユダヤ人とルター
2 聖書を読みつづける
ライフワークとしての聖書翻訳/聖書の読み方を変える/最後の聖書講義
終章 ことばに生きた改革者
キリスト教的一体世界の終焉/祈り、黙想、試練/死の床のかたわらに
引用・参考文献
ルター略年譜
あとがき
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