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内容説明
水木しげるが貸本作家時代に情熱を注いだジャンルの一つである怪奇物。短編四作品に加えて、お気に入りの作家と公言するラヴクラフトの一作「ダンウィッチの怪」を翻案した「地底の足音」を、カラーページも掲載当時のままに完全再現!「水木しげる漫画大全集」―半世紀以上にも及ぶ漫画家生活初の集大成。「ゲゲゲの鬼太郎」「悪魔くん」「河童の三平」などの代表作から、貸本時代、風刺、戦記など様々なジャンルに及ぶ水木しげるの漫画作品を、京極夏彦責任監修の元、完全網羅。最新デジタル技術を駆使し最高画質を達成。第1期33巻。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぐうぐう
20
貸本時代の怪奇漫画を収録した全集6巻。驚かされるのは、表題作である「地底の足音」だ。今作は、なんとラグクラフトの作品を原案とした漫画だというのだ。今でこそクトゥルフ神話で名の知られるラグクラフトだが、この漫画が発表された1962年当時、まだまだ通好みの作家だったはずだ。そのラグクラフトに早くも注目し、それを漫画に取り入れた水木しげるの目利きに感心させられる。2014/03/12
たくろうそっくりおじさん・寺
17
貸本時代の恐怖劇画集。今読むと大して怖くないかと思いきや、結構気持ち悪くて生理的に厭な部分が多かった。私は鼠が苦手なので、『ねずみ町三番地』は醜悪で参った。表題作の『恐怖の足音』も気持ち悪かった(=_=?(特に蛇助)。解説の東雅夫によると、これはラヴクラフト『ダンウイッチの怪』の本歌取りという事らしいが、それって要するにパクリ…………???。2014/04/30
剛腕伝説
8
地底の足音、半幽霊など。絵のタッチは完全に後の作品と同じようになっている。2024/02/15
スローリーダー
4
幽霊の漫画家(半幽霊)、遭難した挙句半ねずみになる中学生の水木しげる(ねずみ町三番地)、娘を嫁にしようと狙う妖怪白山坊(庭に住む妖怪)、聞くと霊になる不思議な笛(亡者の笛)、異次元の怪物(地底の足音)。幽霊、化身、妖怪、魔物、怪物とバラエティ豊富な怪奇ミステリーのアンソロジー。状況に対しての人物ポーズに違和感があるのは外部の資料をトレースしていると思われるが、P.291左上のコマの表情は学生ではなくてオーソン・ウェルズに見える。解説者は「地底の足音」が翻案ものだと説明しているが、原作未読の為分からない。2025/10/09
大臣ぐサン
3
大先生の本領発揮。貸本時代の怪奇短編集。『半幽霊』『ねずみ町三番地』『庭に住む妖怪』『亡者の笛』『地底の足音』収録。貸本時代の怪奇物は後年の作品に比べて作画は荒いが、その分おどろおどろしい雰囲気と迫力が段違い。貸本の雰囲気を真空パックしたような製本も素晴らしい。今までなかなか読むことができなかった作品群だが、大先生の魅力が詰まった作品たち。一読の価値あり。2014/03/04
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