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内容説明
「このままでは、電子書籍の世界で日本語は滅びる」--
日本語の文化を地球規模の情報通信環境のなかで生き延びさせるために立ち上がった技術者たち。その戦いは、日本語だけではなく、滅亡の危機に瀕する多くの言語利用者にとっての、かけがえのない希望の灯となった。言語文化の多様性を次の世代のために死守する戦いの奇跡の物語。
目次
まえがきに代えて
第1章 大地とその時代
1 慚 愧
2 以前、ぼくも編集者だった
3 矢野直明さんとの出会いと、コンピューターで書くということ
4 「大地」のテクノロジー
5 中野幹隆さんと『普遍論争』
第2章 諫言の彼方に
1 諫言楽組曲
2 電子書籍コンソーシアムの顛末
3 失われた時を求めて
4 夢のあとに
第3章 EPUB戦記
1 JLreqという出来事
2 日本の電子出版状況
3 電子書籍と外字問題
4 EPUB ……
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
majiro
14
まさに、戦記だなあ。バトルだなあ。紀田順一郎さんの「生涯をかけた一冊」は、読まなきゃな!2017/02/22
naotan
7
本屋で気になって手に取り、レジで金額を聞いてギョッとする。でも面白かった。W3Cの「日本語組版処理の要件(日本語版)」には執念のようなものを感じますね。2017/11/14
スプリント
5
ABC英語辞典の出版に関わったというところにたまらなく惹かれました。懐かしい。2018/08/20
西澤 隆
5
日本語は「マイナー言語のチャンピオン」。だからいろんな非標準対応が生まれるのだけれど、それをあえて「国際標準」できちんと表示できるようにするための仕様を作り、ほかのアジア諸国と協業し国際規格として採択させた仕事の記録。会社の看板ではなく個人の名前で仕事をすること、自分の目的をゴリ押しするのではなく他を巻き込んで(今回の場合は中韓モンゴル中東など…)全体の利益を得る構図を作ること、スピード感を持って話しを進めること。前作同様「いろんな海外のひととネゴするひとの仕事のやりかた」をのぞき込み、頭が下がりました。2017/10/24
konomichi
5
小林さんの前著、ユニコード戦記の続編と言ってもいい。前著と合わせて、PC、ブラウザ、スマフォ、タブレット等で、日本語を読み書きしている人にとっては、まさに、聖書でいう、天地創造に値する。小林さん、村田さんをはじめとする憂国の士たる方々あっての、国際標準技術なのですよ、ということを再認識するためにも必読とすべき書。2017/03/25