山と溪谷社<br> ヤマケイ文庫 穂高の月

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山と溪谷社
ヤマケイ文庫 穂高の月

  • 著者名:井上靖
  • 価格 ¥774(本体¥704)
  • 特価 ¥387(本体¥352)
  • 山と溪谷社(2016/08発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784635047975

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内容説明

井上靖の山と自然にまつわるエッセー集。「氷壁」に関わる文章のほか、今までの紀行集やエッセー集に収められなかった作品を含め、少年期から円熟期まで、全集でしか読むことができない山と自然にまつわるエッセイ。

「氷壁」の舞台・穂高岳への登山、取材記を中心に、少年時代を過ごし「しろばんば」の背景となった天城の自然、海外ではネパールの旅など、文学者ならではの自然観が綴られたエッセー50篇を収録。作家の目が捉えた山や自然風物が作品にどう反映されたのかを探る。

内容:
1.天城の雲
少年時代の原風景について
2.穂高の月
山との出会いと「氷壁」の舞台を訪ねて
3.日本の風景
文学者の自然観
4.作品の周辺
山を舞台とした作品について

「あすなろ物語」「しろばんば」に描かれた故郷・天城によせる思い、「氷壁」の舞台となった穂高岳への山行、さらにはネパール・ヒマラヤへの旅。文学者の自然観と、作品構築に至る思索が表われたエッセー五十篇を収録。自然と旅を背景とした作品の成立過程をたどる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gonta19

110
2016/7/18 喜久屋書店北神戸店にて購入。 2018/2/20〜2/26  「氷壁」の執筆の裏側や、氏と穂高との関わりなど、新聞・雑誌などへ発表したエッセイをまとめたもの。執筆時にはほとんど山の経験が無かったとは驚きであった。徳沢から横尾への梓川の美しさについては完全同意。2018/02/26

chantal(シャンタール)

91
それまで登山などした事のなかった井上さんは「穂高で月見をしよう」と言う仲間の提案を受けて初めて穂高に登り、その魅力に囚われてしまった。「氷壁」を書くことになり、そのため何度か穂高へ登る。穂高にのみ登る。そこが面白い。穂高や梓川の美しさ、山の恐ろしさ、それでも穂高が好きで好きでたまらない井上さんの気持ちが伝わってくる。その後ヒマラヤにも行ってしまうのだが、シェルパの少年の話はジンとくる。あの高地に住む人々が神に祈らずには暮らせない、との考察に深くうなづく。その他郷里の伊豆、旅行した各地の川などのエッセイ。2021/06/21

ジュール リブレ

80
心がささくれだったこの頃、清冽な山の風景に触れたいと思い手に取る。『氷壁』で穂高を描いた井上靖老が50を過ぎて穂高に招かれ、カエルの会なるグループで毎年訪れ、遭難手前まで追い込まれる。それでも穂高。山といえば穂高なのだ。私はまだ未踏だけれど。2021/07/06

キムチ27

43
標題から手に取ったものの、ひどく落胆。内容はこの3分の一でいいかと思う。ヤマケイだけに、穂高への氏の憧憬が感じるのは当然としても、同じことの繰り返し。出版編集する際にこう言ったことを見越して出版したとしたらあこぎかと思う。氏のファンには失礼だが氏の恋愛ものは好まないので、作品すべてのファンにはいいかな。感じるのは良くも悪くも「文士」で医学系の身内、親類にもアカデミズムが多いから香りは気高いのでたまにこういった文に触れるのも悪くない。氏が述懐する「素人の山登り」が何度も出るが登るのは穂高だけというのはへぇ~2017/07/17

まさ

24
井上靖さんの山登りエッセイ。涸沢から月を眺めたことを機に、その後も上高地や穂高に足を運ぶ。昭和30年代という時代、『氷壁』の描かれた時代、いまとは異なるかもしれないが、梓川の流れと穂高の峰々の美しさには、やはり心惹かれる。ネパールの道中の話も出てきた。シェルパたちと同じルートを歩き、エベレストやローツェ、アマダブラムを眺めている文章にまた思いを馳せる。2022/08/15

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