結婚クライシス

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結婚クライシス

  • 著者名:山田昌弘【著】
  • 価格 ¥1,540(本体¥1,400)
  • 東京書籍(2016/08発売)
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  • ISBN:9784487810086

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内容説明

著者は、家族をめぐる社会問題を、独特のネーミングで切り取り、わかりやすい解説で定評がある。
日本の少子化を分析している中で、日本の未婚者の大多数は親と同居している事実を見つけだし、それを「パラサイトシングル」と呼んだ(1997年)。
そして、フリーターなど非正規雇用の若者の状況を調査する中で、若者から希望が失われていく様子を「希望格差社会」と言い(2004年)、次に、まるで就職活動のように結婚を考えて活動することを「婚活」と名づけ(2007年)、婚活ブームの火付け役ともなった。
その後、若者の意識調査から、若者に安定志向が広がっている様相を「若者の保守化」と位置づけた(2011年)。
そして2016年の今、男女が「結婚しない」「結婚できない」「結婚したくない」状況を「結婚クライシス」と呼び、その背景にある日本人の「中流転落不安」の実態を、本書ではするどく、わかりやすく、解説する。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

24
未婚化をテーマとした一般書。社会学者が新聞に寄稿したコラムが元になっている。未婚化の最大の原因は、「非正規雇用の若者が男女ともに増大」(139頁)し、その層が親元同居しているためである。4割の若者が非正規であり、年収200万円に届くかどうかというところで生活している。そして女性が期待する最低限の年収は400万円以上とされているが、未婚男性に限れば4人に1人しかいない。年収が低くても良いという女性が少ないのは、中流生活から転落してしまうという不安(17頁)によるという。少子化対策の処方箋がない。2023/07/15

まゆまゆ

10
現代日本で結婚する人たちが減ってきているのは、今後も今(中流)の生活が送れなくなるかもしれないという不安を抱えた人が多いからである。出会いの提供など男女のコミュニケーションの場を提供することも必要ではあるが、やはり経済的や制度的な問題からは目を背けることはできない。子どもには自分がされてきたこと以上の事をさせたいというマインドも少子化解消のためには無視できない。2016/10/03

Humbaba

9
昔の常識は、残念ながら現在では当てはまらない。かつては当たり前としてみなすことが出来た条件も、現代では当てはまる人がそれほど多くはない条件になってしまっている。その事実を認識しておかないと、折角の良縁をみすみす逃してしまうということにもなりかねない。2016/11/19

りょうみや

9
私は著者の本はこれまでに多く読んでいるので、個人的には目新しさはないが、それでも分かりやすく面白い。著者の大学の授業での説明の例がユーモアがあり好きである。家族・結婚に関するあらゆる話題が網羅され、著者の本の集大成的な面もある。副題になっている中流転落不安、すなわち人は今より生活水準を落とすことを嫌うし、周りと比べて人並み以上に保ちたい、そして子供には自分以上の教育を受けさせたい、それが敵わないなら恋愛を控え結婚しないか、子供を減らしてしまうことが少子化の根底にあるという指摘は著者のオリジナルで鋭い。2016/09/13

Happy Like a Honeybee

8
雑誌の連載を書籍化した一冊。目新しい記述はないが、世相を喚起した山田氏独自の視点に着目。次作に期待。2016/10/12

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