内容説明
実話怪談のスペシャリスト達が切りとった刹那の恐怖、究極の1行怪談から長くても2ページまでに収まる怪談を選りすぐった一冊。
恐るべし最短の1行怪談「出会す」(平山夢明)、怪談実話コンテストで平山が絶賛した「ささやき」(黒木あるじ)ほか、「日なた」など短編怪談の名手・我妻俊樹、『「超」怖い話』夏版の編著者・松村進吉が参加、怪談社・伊計翼からは切れ味するどい怪談が寄せられ、黒史郎、神薫も集う。
『新「超」怖い話』シリーズ(勁文社文庫版)に掲載された幻の短怪談も再録。圧巻の書き下ろしとレジェンドを合わせ156話を収録。目をつぶる一瞬に植えつける、新たなる怪談の境地がここに!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
57
実話怪談集。一~二頁、長くても三頁程の話で構成されている。どれもこれも余計な技巧は用いず、ストレートに勝負しているのは好感が持てる。余分なものを削り切った凄みを感じるというか。ただそのせいか文体が似てきていて、誰がどの話を書いているのか作品から作者を当てるのは不可能に近い。また最後にショッキングな一行を持ってくることが多いが、下手をするとそこが子供騙しじみて見える事もしばしばある。一番上手く作用しているのは「疵痕」か。ショックを煽るよりも、上手く薄気味悪い余韻を残す作品にいいのが多いように思えた。2015/07/17
みくろ
40
タイトル通りの"瞬殺"ネタ多し。短いからこそのパンチ力が良いですね。個人的にはもう少し長めの怪談話が好きだけど、これはこれで一瞬にして蒼白になるような切れ味の鋭さ。「つぶす」「シャボン玉」「帰宅」「貼り紙」 「三階」「夜明けの風景」が怖かった。短い分多くの話が書かれているので気に入るネタもいつもより多めです。毎度の事ながら"手を振る"という行動は何でこんなにも怖いのか…!あとはだんだん近づいてくる系。個人的には自分が見てしまったより、見つけられてしまった方が断然怖いと思います。やはり見て見ぬふり…大事。2015/12/29
maya(*ᴗˬᴗ)
28
1~2ページで終わる、下手したら3行とか(笑)色々な怖い話が156話╭(°A°`)╮!!『これは怖い(;^ω^)』てのもあれば、『あー(笑)たしかに怖いなこれ(笑)』てのもあって、ピンからキリまでの様々な話が書かれていた。寝る前に毎日少しずつ読んだ゚+(*ノェ゚)b+゚特別印象に残ってる話は特にない(笑)けど、それなりに楽しめた☆2015/08/29
ばっか殿すん
26
一行で瞬殺されるとは世も末ですよ。ぎぃああああ…2015/08/19
澤水月
25
1行〜最大2ページの怪談集。再録が多いがケイ文超怖からの古いのや書き下ろしもガンガン。結構忘れてて「コレ、いいわぁ」としみじみ思ったものがほぼ的中で平山夢明! たった数行でも文体確立されてて舌を巻くしかない…どんだけ自分平山好きなのかと。子供の受け答えだけで判る。研ぎ澄まされると夢野久作『猟奇歌』に近くなり実にブルタルファストコアで面白い! 「後妻業」も書く人違えばこうなるのね(笑)。ネタが多いから何かしら誰でもヒットしそう。読書、古本、図書館、怪談本怪談多い! 再録で一瞬ガッカリしたけど良かった!2015/07/02