信長さまはもういない

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信長さまはもういない

  • 著者名:谷津矢車
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 光文社(2016/08発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334911102

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内容説明

生真面目な武将、池田恒興は、主君、織田信長から、戦や政のノウハウが記された「秘伝書」を託される。信長亡き後、喪失感にさいなまれる恒興。彼の背中だけを見つめてきたのだ。戦国の乱世に自信のない彼を度々救ってくれた信長の遺した秘伝書。だが、小牧長久手の絶体絶命の窮地を前に、主君が「貴様は面白うない」と放った本当に意味に気づく。注目の作家が、戦国の世のトップに仕えた男の苦悩と葛藤に迫る、時代小説の新機軸!!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本

99
信長の乳兄弟・池田恒興を主役にした歴史小説。織田家臣の中でも比較的地味な人物に焦点を当てていたのが興味深く、読了。山崎の戦い、清州会議、小牧長久手の戦いなど数少ない活躍した戦いを中心に進んでいく。黒田官兵衛でなく蜂須賀小六が軍師ポジションに置かれていたのがユニークかな。 2017/01/02

さつき

72
織田信長の乳兄弟、池田恒興が主人公。描かれているのは主に信長が斃れた後の混乱。恒興を主役にした小説は初めてでしたが面白かったです。恒興は信長に下賜された覚書を困った時の神頼みならぬ、信長頼みのように珍重し、己が指針とします。同じ使い方をする占いの本を昔持っていたなぁと何だか懐かしい気持ちになりました。臣下から見た信長が、君主個人の信頼と禄の宛行が噛み合っていないとするのはなるほどなぁと思います。信長の死後の世界を描きながら、その存在を常に感じますし失ったものを取り戻そうとする疾走感に溢れた物語でした。2022/09/28

星落秋風五丈原

63
池田恒興というと、映像では『清洲会議』で佐藤浩市さんが演じていたのらりくらりと掴みどころのない男であったり、『信長協奏曲』で小栗筍さん演じる現代からやってきた身代りに「恒ちゃん」呼ばわりされていた男というイメージがある。信長の近くに最も長くいたのだから、その影響力たるや他の武将と比べ物にならない。というわけで、冒頭に登場するのはとにかく「信長様ひとすじ」の恒興である。しかし信長はそんな恒興を見て面白くない、という表情を浮かべる。なぜ信長がそんな顔をしたのか?という謎が実はラストまで引っ張る。2017/03/26

巨峰

50
作者初読み。読みやすい歴史小説だった。本作の主人公池田恒興をはじめ、本能寺で信長を喪った諸武将たちの流転が描かれる2020/12/08

baba

45
信長という強い主君に従っていればよかった恒興は誰に頼れば良いかわからず戸惑う姿がクスリと笑わせながら生真面目な恒興の心情の揺れ動く様が真実味をまして可笑しい。更に信長の秘伝書に自分の行く末を託し、清須会議まで秘伝書に従うなど奇想天外の発想が面白い。でも揺れ動く心理に羅針盤を使っていたけど、この時代の日本にあったのかな?2016/11/06

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