内容説明
妻が事故で逝った――。小さな不動産屋を営む幸一郎は、別居中だった妻を事故で亡くし、高校生の一人娘・美嘉とは関係がうまくいっていない。なんとか美嘉と仲直りしたい幸一郎だが、「母を死なせた」と美嘉は取り付く島もない。そんな中、幸一郎は親子3人の思い出の動物園が、ほぼ閉園状態にあることを知る。美嘉の笑顔を取り戻したい。幸一郎は何の知識もないまま、動物園の再建を決意する。最初は誰にも相手にされない幸一郎だが、彼の熱意に次第に人々が周囲に集まり始めて――。これは、父と娘、残された者たちが、心の絆を取り戻す優しい奇跡の物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょこまーぶる
49
楽しく読んだ一冊でした。廃れた動物園を妻の死で関係が悪化した娘のために再建させる不動産屋さんの話です。もともと動物園好きなので全国で閉園した動物園もあって再建に興味もありました。読みながら、笑ったり、驚いたり、ほろっとしたりと感情が忙しかったですね。そして、動物園を作っていく過程に付き合うことができて、財政上や人材面・動物の確保などの苦労を知ることができ、観覧側には知れないことも知ることができて良かったです。最後の娘との和解?の場面には本当に良かったなぁ~と電車内で声を出しそうになりました。2025/12/23
佐島楓
45
幸一郎のような、不器用なりに死に物狂いで頑張るお父さんはいい。最後、ちょっと泣いてしまった。2016/09/02
よっち
40
別居中の妻を事故で亡くし、高校生の一人娘・美嘉との関係は冷えきったままの不動産屋社長・幸一郎。そんな時3人の思い出の動物園が閉園危機にあると知り、美嘉の笑顔を取り戻すため何の知識もないまま動物園再建を決意する物語。最初は家族のためだったはずが、いつの間にか仕事一辺倒の状況にすれ違ってしまった関係。一縷の望みを託し動物園再建へ奔走してしまう幸一郎は本当に不器用だと思いましたが、その苦難にも諦めず立ち向かう姿に周囲も協力してくれて、どうにか修復に向けた一歩を踏み出せたことにとても温かい気持ちになれました。 2016/08/03
まりも
39
別居中の妻に先立たれ、娘とも疎遠になった不動産屋の社長でもある主人公が、思い出の場所である動物園再建を目指し奮闘する物語。いやー、良かった。心穏やかな気持ちになれる良い作品ですね。妻を亡くし、娘との関係修復する為に奔走する父親の姿が胸にグッと来ますね。様々な困難や娘との衝突を乗り越えて動物園が完成していく様子は、ストレスがあった分結構感動できました。お仕事小説としても人間ドラマとしても楽しめたし、作者さんらしいよく出来た良作だったと思います。分厚さが気になりませんね。次回作も期待して待ってます。2016/07/27
た〜
36
大変良かった。娘との絆を取り戻すために、そこまでやっちゃいますか。実際には、それは嘘ではないけれど正確でもなかったりするわけで・・・ 一人の親父の無謀過ぎる挑戦とそれを支える人たち。特につむぎさんがなんとも素敵。この後嫁にするのかしないのか、すごい葛藤がありそう2016/07/29




