P+D BOOKS<br> P+D BOOKS 罪喰い

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P+D BOOKS
P+D BOOKS 罪喰い

  • 著者名:赤江瀑【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 小学館(2016/08発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784093522779

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内容説明

夢幻が彷徨い時空を超える赤江瀑珠玉の6編。

週刊誌の告知板に、建築家・秋村黒人が<罪喰い>という死者儀礼についての問合せを出していた。

それを見た京都の精神科医・水野は、2年ほど前に奈良・高畑の新薬師寺本堂前で出会った青年を思い出す。水野が持っていた伐折羅大将とよく似た木彫像裏の「都美波美黒人」の字を「罪食み黒人」と読めると話した青年が、その建築家だと思った彼は手紙を送る。

しかし、突然訪ねてきた秋村はあの時の青年とは全くの別人だった……。<罪喰い>という魔の言葉に取り憑かれた新進建築家の混迷を描く表題作は、第69回直木賞候補となっている。

「花夜叉殺し」は、主人公の亡き母の記憶と重なる物語。月明かりの夜にこそ幽玄の魅力を秘めた銀閣寺の庭と、一方、香花木で埋め尽くされた屋敷の絢爛たる庭とを対比しながら、庭の魔性に惑わされた若い庭師の惨劇が描かれている。ほかに赤江瀑初期の代表的短編「獣林寺妖変」「ライオンの中庭」「赤姫」「サーカスの花鎮」を収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

スプーン

33
(「罪喰い」のみレビュー)複雑に絡まった、あやかしの世界。このレベルの読み物が書ける人はまれであろう。美輪明宏氏のおすすめ作家。2019/10/20

にゃおんある

32
罪なくしては生きられない。生きることが罪ならば、加齢によりてこころ苦しくなるのだろう。いつかこの重みを捨てて、再び旅立つ日を夢見ることさえも叶わない。没個性時代、水平化、画一化、平均化と言われる現代を生きようとすると、干割れた木偶のようになってしまう。喜びも悲しみも怒りでさえも、フラットにして通り過ぎようとしている。怒りの像に鼓舞されて、一隅を照らすように生きてみようか。鳥たちの嬌声が聞こえる。密に茂る木から実が落ちる。本当の姿が見えないから、追い続けられる、全集中常駐でまったりとしている。2020/11/05

ひなきち

28
とても良かった!官能的…幻想的…刹那的…。独特で淫靡な世界観にすっかり惚れ込んだ。たまらん♬バレエや歌舞伎が題材になっていることもあり、それぞれ大芝居を見てるようで終幕が寂しかった。赤江瀑作品、もっと読みたい!2017/06/01

きょちょ

23
異世界を取り入れることなく、現実世界を舞台として幻想的小説に仕上げた短篇6作。 「花夜叉殺し」が一番良かった。 苦手な異常性愛も書かれているが、全体として幻想的・官能的な雰囲気に包まれていて、しかも美しさを感じた。 表題作「罪喰い」も良かったが、結末が残念。 むしろ「赤姫」の方に惹かれた。 ★★★ 2017/07/23

Ayah Book

22
妖気に満ちた官能的な短編集。どれも面白かった。特に好きだったのは「花夜叉殺し」。男女の関係にBL要素、更にはオカルトも絡んで複雑な展開ながら、一気にカタストロフィーに突き進む。他の作品もどれもよいのだが、かなりのワケアリの過去を「実は~」みたいに登場人物が話すだけみたいなパターンが多いのが気になった。でも短編だからそれでもいいのかもしれない。とにかく好きでした。2021/07/08

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